裸の王様と自己責任論でわかる他人事と未来

塀の外

自己責任なんて辺り前。しかし割り切れないのが人間だと思う。

失敗しても一度くらいはチャンスを与えて欲しい。だから人類は成長していくのだと思う。失敗から反省して進む未来があるから素晴らしい。

もちろん私達は行動を、意識するしないは別として、すべて自己責任と分かった上で生活をしている。

日本で暮らすのも自己責任。
海外で暮らすのも自己責任。

今日、外にでかけて交通事故にあうのも自己責任。(もちろん相手の責任もある。)

ただしこれだけは言える。
悪か善は同じではない。

下部に、本文と関連する創作おとぎ話の『裸の王様』があります。有名な、あのお話とはストリーが異なります。

裸の王様はこちら

悪人は悪くない?

最近は悪人なのに非難されないような気がしてならない。

例えば空き巣

空き巣

家の玄関の鍵をかけ忘れて出かけ、
空き巣に入られた場合。

なぜか、鍵をかけ忘れた人が非難されてしまう。

なぜ?

他人の家に土足で入り込んで、金品を奪った人が悪くなくて、鍵をかけ忘れた人の方が悪いなんてどこかおかしい。

もし、責められるのが自分だったとしたら、
平静を保てるだろうか?

一言足り無いと思う。

本人は盗まれてショックを受けている。

「しまった!」と思って後悔しているに違いない。

そんな時に、何かその人にアドバイスしたいんだったら、たった一言、前に付けるだけで印象は変わる。

「盗まれて大変だったね。悪い人もいるからね。」

それだけ言えば十分だと思う。

本当に悪いのは誰なのか。

もしこれが、玄関のドアを開けっぱなしで、玄関先に山の様なお金を積んでいたお金が無くなったら・・・まるで鳥をおびき寄せる、おとりのようだ。

悪と善

戦争は悪と分かっているのに、戦国の武将が英雄と褒め称えられる。しかし、大抵の場合は、多くの人の命を奪っている。もしかしたら、自分の先祖も犠牲者の一人かもしれない。

戦国時代。

乱世を終わりにして、天下太平の世の中を作ろうとしている善の気持と、名誉やお金を得るだけの人とが争いになる場合もある。

どちらが悪でどちらが善なのか? 結局は命を奪うのにかわりはない。だが結果、天下太平の世の中を築きあげた功績は、称えられる素晴らしいものだ。

人の立場や環境をそれぞれ理解しないと、善か悪を割り切れない場合が多いのが世の中かもしれない。

知らずに莫大な税金を使っている人々

危険な山に登山をして、命を落とす人も多い。救助で人に迷惑をかけてしまうこともある。自衛隊、海上保安庁。事件を起こすと相手や警察の方の迷惑をかける。交通違反もそうだ。事故を防ぐための法律がある。しかし定めても破る人がいて、事故が起きる。だから取り締まる人員も必要になる。

しかし山登りが悪いとは思わない。そこに山があるから登りたくなる欲求は理解できる。それを許すだけの余裕がなくなってきているのが問題だ。

そして山は危険という認識で装備をしっかりしないといけない。その勉強は必要だが、遭難したから勉強不足とも言えない。

山や海での遭難よりも地震の方が、一旦発生すればよほど深刻だ。

自然を相手にしているから、100%の安全なんてどこにもない。家にいたって、いつ地震が起こるかわからない。家の地震対策は万全だろうか。・・・となる。

関西から関東にかけて三連動の地震や富士山まで噴火する危険もあるわけだから、最低、非難食は家族の1週間分くらいはないと、いざという時に困るはずだ。そんな広範囲に被害が起これば、助ける人員が膨大になり、物資は足り無いはずだから。

そういう目立つ事象だけではない。

栄養のバランスを考えずに食事をして、病気になって病院のお世話になり国の医療費を莫大に使う人々。自己責任なのでしっかりして欲しいと健康な人なら思うだろう。自分も反省して、気を付けようと思う。 莫大な医療費

ちなみに医療費の年間の金額をご存知だろうか。数千億規模なんかじゃない。食べ過ぎてカロリーオーバーになり、肥満、生活習慣病で使われる医療費の莫大な金額に腰を抜かしそうだ。そういうことは見て見ぬ振りをしてしまうのが人間かもしれない。

2013年度 医療費は39.3兆円

自己責任と良いながら、人間、生きていれば誰かのお世話になっているはずである。だからいちいち、自己責任と言わないだけである。他人を責めたら、責め返される隙がない人間なんていない。そんなことしたら、私なら土下座ばかりして謝罪しなければならない。だから常に成長しようという向上心も生まれる。

大切なことは、責めるのではなく、自己反省をしてもらう事。困っていたら助けたいという気持を忘れないようにしたい。だからといって、いつもキリギリスを助けてばかりもいられない。同じことは何度も繰り返さないでもらいたい。

知識欲や探求心が人間

人には知りたい欲求があり、それを満たすためには命を賭けることもある。

危険な海を渡り、新大陸を発見したり、北極や南極を見たい。

空を飛びたい! 落ちたらどうなるのか分かっていても、ライト兄弟は空を飛んだ。周りは危険だから止めろといったかもしれない。落ちたら非難されていたかもしれない。

しかし、そんなことよりも空を飛びたい想いには勝てなかったに違いない。

果ては宇宙にまだ飛び出すのが人間である。未知なるものを知りたい。その想いは、時として人を命を賭ける価値として見いだす場合もある。だから人類は進歩するのだろう。

ブラック企業で働く従業員と、創業者の違い。

世の中の役に立つものを作りたい! そうやって寝食を忘れて研究に没頭しる人を、端からみればブラックな環境で働いているようにしか見えない人もいる。

一方は、お金だけが目的で、職場環境とお金だけにしか興味がない。そういう人に限って、お金よりも大切なものがあるという。

一方は、もっと大きな目的があり、少々の環境やお金が得られないことは気にしない。だがそれを普通は理解できない。周りから見たら、お金が目的に写ってしまうのは立場が違うからだ。

善と悪に似ている気がする。

人間、すべて自己責任の上で生きている。そんなことは誰でも分かっている。

日本は自由のはず。

ブラックな環境を変えるのは自分の意志だ。それには勇気がいる。会社を変えるには、左遷や自主退職に追いやられるリスクもある。止めるにしても新しい職場に行く自信やスキルも必要になる。

周りのアドバイスがあれば、それだけで救われるかもしれない。自己責任で生きられるので、命の危険があれば会社を変わる勇気も必要だ。

お金をあまり使わなくても生活できる、田舎で自給自足で生活するのが静かなブームなのも、そういう側面もあるかもしれない。

日本は、もっと適する環境に身を置くことができる。
ただ、それを考える余裕がないという人もいる。
が、それも自己責任である。

とはいえ、その人が苦境の陥り、命の危険が及んでいるなら、なんとかして助けてあげたいと思えるのも人間。

それで周りに困っている人がいたら、声をかけると「ウザイ」と言われる。一体、どうすれば良いのだ。みんな素直じゃない。

ここから少し長くなる。本文と関連しているが、創作したおとぎ話だ。ここまで読んでくれたなら、最後まで読んで欲しいとは思う。

裸の王様

高い塀に囲まれ、その中の街はとても素晴らしい環境。
その中では幸せで、何不自由なく暮らせる。

その国を治める王様は、とても慈悲深く人々が尊敬している人物だ。
国は裕福で、普通に生活するには十分な環境が整っていた。

しかしある一人の青年が、高い塀の向こうに何があるのか気になっていた。しかし、その塀を越えることを国の法律で禁止されていた。

ある日、その青年は、ついに塀を乗り越えた。
もちろん法律違反で、処罰の対象となる。

塀の外で見たものは、餓えで屍になった子供達や、ボロボロの服とガリガリにやせ細った人がいた。なぜか、お腹だけがぽっこりと飛び出している。

彼はその現状を目の当たりにして驚愕した。
しかし、彼は元いた塀の中に戻ることはできなかった。
彼は、塀の外にいた誰かに襲われて、そこで最後を迎えたからだ。

なぜ法律で禁止されているのか、やっと理解できたが時遅し。

その後も、青年と同じ様に塀の外にでる人がたまにいた。
運良く、塀の中に戻れる人もいて、その事を伝えようとしたが、
周りからは笑われた。

「そんなものが本当のわけがない。」

「そんなに危険なら行かなければ言いだけ。バカかお前は。」

彼は責められて、その世界が嫌にななった。

その後、あるものは王様に捕らえられた。

ある者は捕らえられるのが嫌で、また塀を越えたが、彼は二度と戻って来なかった。生きているのか、あるいは向こうの住人になったかは不明だ。

しかし塀の中にも、外にでようとは思わないまでも、何人かは塀の外の状況が気になる人がいた。そこで、王様に調べたいと言ったら、牢獄に入れられたようだった。

それでも真実が知りたい

もし、その国で真実を得ようと思ったら、塀を越えるしかない。
誰かが行かなければ、塀の外の様子は分からない。

また同じ様に塀の外が気になる青年が現れた。

そして、また運良く塀の外に行って、帰って来られた人がでてきた。

相次いで逮捕者が出てきたので、ようやく王様は深く悩んだ末に、塀の外は危険なことを知らせた。

「行くんじゃない。行くと命がなくなるほど危険だ・・・と。」

そこで始めて国民は、塀の外が本当に危険だと知ったのだった。ある者は若者に非難したことを恥じた。

そんな中、王様が大切にしていた王子が、塀の外に行くといった。

「ならん!」
王様は、王子を閉じ込めて外出できないようにした。

しかし王子はより強い意志が芽生えて、ついにその国を脱出していった。

心配は的中した。
王子は塀の外で捕らえられ、「お金と交換で王子を返す」と王様に言ってきた。

王様は王子に激怒した。
あれほど危険だというのに、なんということをしてくれたんだ!

「自己責任だ。」

だが、王様は彼を助けようとした。
親なら、どんなバカ息子だろと助けたいものだ。

彼は兵士達の貴い命の犠牲の上に、救出されたのだ。

王様は王子を見るなり、激怒して思いきり顔を殴った。
赤い血が辺りに飛び散った。

そして彼を強く抱きしめた。
「良かった。」

王子は、自分の救出に多くの人を心配させたこと。
犠牲の上に助けられたことを知り愕然とした。

彼は、もう二度と、塀の外に行くことはないだろう。
しかし塀の外では、悲惨な状況は今も変わらない。

後に、王子がその国の王になった。

その式が終わったあと、父である前王が口を開いた。

「塀の外には出るな。」と、国民にもお前にも話していた。

しかし実は私も昔、お前と同じ頃、
塀の外に出たことがあると語り始めた。

そこで、とてもひどい現実を見た。私はたまたま無事に帰ることができたが、その後も命を落とす若者が後を絶たなかった。

そこで私は塀の外にでることを禁止したのだ。

塀の外のことを国民に知らせようとしたが、あまりのひどさにショックを受けて、寝込んでしまう人々がでることを心配して、情報の公開を見送ったのだ。

そして前王は、若い頃、こう決意した。

「塀の外のような世界に、この国は絶対にしない!」と誓ったのだ。

前王はそういうと、彼に遣えていた人々を集めて言った。
「今日から助けてやってくれ!」

新王はその時、始めて周りにいた人々に気づいたのだ。
塀の外から帰ってきて、捕らえられた若者たちの顔を見つけて、すべてを悟ったのだ。

新王も後に、語り継がれる王となったのは言うまでもない。

しかし彼は1つだけ、前王とは異なることを始めた。

王は塀の中の生活を維持・向上させながら、塀の外の暮らしも良くしようと、アイデアを国民の間からも広く求めた。

また塀の外の人々を招き入れて、定期的に情報交換をしたのだ。

初めは反発もあった。

塀の外に人間は病気を持ているという噂や野蛮だという情報だ。

だから塀の外の現状を少しずつ分かりやすく伝えたのだ。そしてある程度、みんなが理解した頃に、成人の儀式で、塀の外を見られるようにしたのだ。それを見た若者たちは、自分達がどれだけ恵まれているのかを知ることになった。

そして、塀の中にいる人々は、塀の中も外の人々も、暮らしが良くなるように尽力しはじめた。ちなみに招き入れた人々で、希望する者は、そのまま塀の中で暮らせるように配慮したのだ。

塀を拡大し続けた

招き入れいる人々の人数が増えていき、少しずつ塀も外に広げ始めたのだった。

数百年後、歴代の王や国民の努力が実り

塀の中も外も人々は活気であふれた。未来

あれから、ずいぶん時間はかかったが、ついにその日はやってきた。

塀の外にも塀が見えたのだ。

もはや塀の外は無くなった。

王も前王も、国民も裸の王様なんかじゃ無かったのだ。

一度、失敗した人に、もう1回くらいチャンスを与えて欲しい。

そしてチャンスに応えて、素晴らしい仕事をして欲しい。

(文 なお)

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