プロモーション

本サイトはプロモーションが含まれています。

労働分配率とは?適正水準をわかりやすくまとめ

アイデア

最近は労働分配率がやり玉に挙がっています。

この労働分配率とは?

労働分配率(%)=人件費÷付加価値×100

この説明が、とにかく分かりづらい。イメージとして分かりにくい。

そこでいつものように、事柄を単純化して考えてみた。

まずは人件費、つまり私たちに支払われるお金のこと。

単純に毎月、振り込まれる給与ではなく、健康保険、介護保険、厚生年金や雇用保険、積み立てしている退職金なども含まれます。

健康保険は、私たちも支払っていますが企業もそれとほぼ同額の金額を支払っているので、実際に人件費としては、かなり多くの額になります。

ここまでは分かると思います。問題は付加価値。

付加価値とは?

これも単純化して考えます。簡単にいうと、あなたや私が貢献して企業に利益をもたらした額。

それらを踏まえて労働分配率を考えてみましょう。

スポンサーリンク
336 x 280 レクタングル(大)レスポンシブ

労働分配率の適正水準

ここでは、仮に数字を当てはめて計算します。

社員はあなた1人とします。すると物事が単純になり、分かりやすくなります。難しい法律の話しは横におきます。

売上から材料費や電気代、家賃、土地代などを差し引いたざっくりとした『儲け』を60万円とします。(実際には、さらに多くの経費があります)。

そこから、あなたへ人件費を支払います。

人件費(月給+退職金や厚生年金など)をざっくり20万円

あなたが実際に貢献して働いて、企業が得た利益(ざっくり粗利)は40万円

儲け60万円ー人件費20万円=40万円(付加価値)

これらを当てはめると・・・

労働分配率の式

労働分配率(%)=人件費÷付加価値×100

=20万円(人件費)÷40万円(付加価値)×100

=50(%)

労働分配率は50%となります。

適正水準

先ほどの計算の結果、あなたの労働分配率は50%。

残りの50%は、企業が内部留保として蓄えることになります。

さて、この50%は適正な水準なのか?

「少なすぎる!全部、我々に還元しろ!」というデモが起きて、世論がその流れになったとします。多数派の国民が動けば、できない話しではないかも?

では次に私たち労働者に、すべての利益を還元したら?

極端に考えます。相変わらず社員はあなた1人ですよ。

あなたの人件費を40万円、会社の付加価値は40万円。

労働分配率は=100(%)

独り占め

あなたが総取り。

素晴らしい会社!

と、はなりません。

これは企業が利益を出せるのが大前提。気前の良い経営者だと、会社は倒産します。

さて、大災害、あるいは某大国が経済破綻したとします。その結果、世界経済が悪化。

あなたの会社の付加価値は、0円。

売上はあったものも、安売り競争に巻き込まれ、さらに材料費の高騰などで利益がでない状況になりました。

企業に内部留保がないとして、倒産しないためにはリストラか、人件費をカットしないと赤字に。

リストラされる未来

社員はあなた1人。

企業はあなたをリストラするか、人件費を0円にしないと赤字に転落します。

労働分配率は=0%

さすがに生活がかかっているから、0%はあり得ないですよね?

もし創業者であれば、社長の資産、例えば家を売ってでも、あなたの給与を支払わないといけなくなります。

こんなことが続けば、世界中から会社なんて無くなります。だから企業は、内部留保を蓄積するわけです。いわば保険。

不況のときに、社員の生活を守るために使われます。また設備投資や、リーコールの時などにも充てられます。

例えばエアバックのタカタは、リコールで1兆円とも言われていましたが、利益は数百億円程度。もし内部留保がなければ、

リコール1兆円 > 資産(内部留保も含む)

支払う借金の方が大きくなると、債務超過となり企業の存続自体が危うくなります。もし倒産となれば、全員解雇、積み立てた退職金もゼロ。

だから内部留保を無くせ、悪だと言われてもなくせない。だいたい、内部留保は税金をしっかりと納めた残りですからね。それにさらに二重に課税しろという人もいたような・・・

内部留保は、絶対に必要です。

労働分配率を100%すると、内部留保は蓄えられません。0%にもできない。

そこで企業としては、適正水準を70%程度が一つの目安。この値が妥当かどうかは、その企業の将来性とも密接に関連しています。業界の厳しいところは低くなります。

内部留保の還元を期待するなら株を買う

株式上場企業であれば、社員も株を購入できます。

よく巷で「株価が上がっても、我々には関係ない」という発言が聞かれますが、経済も社会も自由主義なので、株だって買うことができます。

株主に還元されると分かっているなら、そこに勉める社員全員が株を買えば良い。

そして社員の株が多くなれば、経営者への発言権が増します。

極端な話、100%、社員やその家族が株を持てば利益を総取りすることだって可能です。法律上、創業者の株との兼ね合いもありますが、少なくと株の上下は多いに関係あり!

もし株を全部ではなくとも過半数を社員が持てば、その会社は事実上は社員のもの。上場を廃止して完全に社員の会社にする案も。

内部留保をゼロにできます。

もちろん経営不振で赤字になれば倒産します。その時は、給与を受け取らず、会社の運転資金を自分達で用意すれば良いでしょう。すでに経営者の1人ですから。

労働分配率とは わかりやすくまとめ

労働分配率を上げるのは、今の世界的に広がった経済では難しいでしょう。どこかの国で政変が発生したり、EU離脱などのニュースで、株価の暴落します。

そのとき、自分達の手取りを守るか、企業の存続を優先するか、それが労働分配率に影響します。

ちなみに私は以前の会社で、株を買えるチャンスがあれば、手に入れました。少しでも経営者の目線で、自分の仕事を考えてみたかったからです。

さて、あなたの勤務する企業は、内部留保がしっかりあって、少々の経済状況でも耐えられる企業でしょうか?

【関連記事】

The following two tabs change content below.
釣りやほったらかしのレモン栽培などをきっかけにブログで発信。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。
このブログが消えかかっています。・

ご縁に感謝
土下座
お気に入り・ブックマークで、たまに訪問して頂ければとても嬉しいです。

スポンサーリンク
336 x 280 レクタングル(大)レスポンシブ

シェアする

フォローする

スポンサーリンク
336 x 280 レクタングル(大)レスポンシブ