近々訪れるかもしれない大地震。でも台風や豪雨で停電になるリスクの方が高そう。
そこで役立つのが家庭用の非常用電源。
昼はシーラーパネルと太陽の日差しがあれば、停電の時に非常に役立ちますよね。
集中豪雨で深夜、電気が消えて辺りが真っ暗で家が揺れる恐怖は想像以上。恐怖を感じます。
いまはスマホがあるので、非常用ライトの心配はあまりないかもしれません。でもその次に訪れるのは、携帯のバッテリーの問題です。
私のようにある程度、スマホのバッテリーを使い切ってから充電して少しでも電池の寿命を延ばそうとしてる方は、いざというとき空っぽになっていると困ってしまいます。
目次
家庭で使える非常用電源の種類
一般の家庭で使える非常用電源は、下記の7つが主要なものです。
- ガソリンやガスの燃料を使う発電機
- ソーラーパネル
- 風力発電
- 蓄電池式
こちらも電気を取り出せます。
- ガソリンエンジン車
- ハイブリッド車・PHEV
- 電気自動車
ガソリン車はシガーソケットから、インバーターを使うと電気が取り出せますので、携帯電話の充電などはお手の物です。
ハイブリッド車やPHEVも同様ですが、いま話題のPHEVは家の電気でも充電できます。
ガソリンエンジンを使って充電もできるので、停電の時にも威力を発揮してくれる、いま大注目の車です。
ひょっとすると、ハイブリッドでもなく電気自動車でもなくて、PHEVが当面、主流になるのではと筆者は期待も込めて予想しています。
ただこの記事では車を使った非常電源は割愛させていただいて、残り4つについて詳しく解説します。
発電機
発電機は、一般にもアウトドアや魚釣りなどの明かりの電源として活用されています。
発電機の相場
ホンダ、ヤマハ、ナカトミさんが主流で、売れ筋は3~12万円と幅が広くなっています。
東日本大震災が発生して、市場から在庫が消えたくらい人気がでてきました。そのためヤフオクなどで高値で取引されていました。
いまは価格も落ち着いているので、購入を検討されている方は、平常時に購入をおすすめします。
※注 問題なのが・・・非常時はガソリンの入手が困難になります。
購入時のポイント
発電機を購入される場合は、最低限、以下のことをチェックしましょう。
- 燃料方式
- 最大連続使用時間(負荷はどれくらいまでか?)
- 出力電流(交流・直流)
- 電源出力のコンセントを確認
- 重量
- 騒音レベル
家庭用の非常用電源なので、短時間の使用に限定すべき。エアコンや冷蔵庫を発電機で電源を取ろうとすると、大型の発電機が必要になります。
ガソリンタイプは、燃料が長期保存できないので、いざと言うときに確保できるかがカギ。
いまの乗用車は、ガソリンの盗難防止のため抜きにくくなっています。
静電気にも注意が必要ですし、車から抜くのは危険です。危険物取扱の資格も必要だったと思います。
では次に人気機種から低価格の機種と、一番人気の発電機を紹介します。
ナカトミの発電機 EG-2000
ナカトミの発電機 EG-2000
低価格
発電機の中では比較的、低価格で最低限の発電容量を備えています。いざと言うときに家電を動かす場合に威力を発揮します。
アウトドアでの使用もできるので、普段使いもOK。
魚釣りなど、光りでアジなどを集魚するのに良さそうです。平常時であれば、ガソリンの入手はしやすいですね。ただ管理は面倒です。
インバーターは未搭載なので、家電を使う場合は注意が必要。
最大連続使用時間 約8時間
電流(交流) 20A
電流(直流) 8 A
使用燃料 ガソリン
騒音値 約68dB
重量 35 kg 重い!
市場価格 4万円~52000円
※2015年10月23日に確認。公式サイトから商品の掲載がなくなりました。廃盤のようです。
姉妹機種にXG-SF1000があり、そちらは14.5kgと比較的軽量。(出力は低い。)
ホンダ エネポ EU9iGB
イチオシ ホンダの発電機 エネポ EU9iGB
人気機種
インバーター搭載で100V家電の使用がOK。コンセントは2つ。
アウトドア、レジャーにも最適。
カセットボンベが燃料ですので、カセットコンロも同じボンベが使えるものをセットにしておくとご飯も炊けるので、地震の時に停電でも温かいご飯が食べられそう。
最大連続運転時間 2.2 時間(ボンベが空になるから。)
定格出力(交流) 100V-900VA (900W)
使用燃料 ガス
特徴その1 カセットガスボンベで発電できる。(オイルは必要です。)
特徴その2 2台を並列に接続すると出力が2倍になる!
ちなみにボンベは3本で400円くらい。カセットコンロと同型状です。東邦金属工業(株)と表示のあるカセットこんろ用ボンベを使用してください。
余裕をみて500~600W程度の家電にしましょう。
消費電力が小さくても、スイッチONの時に電気が必要な機種は要注意。
詳しくはそれぞれの家電の取扱説明書を確認ください。
ホンダサイトの具体例 Honda|発電機|エネポ EU9iGB|何が使えるの?
騒音が難点。
騒音レベル 84 db
重量 19.5 kg
市場価格 9~10万円
公式 ホンダ エネポ EU9iGB
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ソーラーパネル
家庭用のソーラーパネル(太陽電池)は、かなり増加しています。まだ充電コストが高価で一般的ではありませんが、日中であれば発電した電気で家電を動かすこともできます。
パネルの容量にもよりますが、かなりの家電を動かせると思います。ただし供給出来るのは太陽がでている間だけですので、天気によっては安定しないのが欠点。
ここでは、もっと小型のソーラーパネルについて紹介したいと思います。
ベランダに設置できるソーラーパネル
マンションのベランダなどに設置したり、屋外でアウトドアでちょっと家電を使いたい場合にソーラーパネルが威力を発揮します。
マスコミ関係者が海外で電気が通っていない村や砂漠などで、カメラのバッテリーやパソコンの電源供給に、太陽電池が活用されているのは有名な話です。
ベランダに手軽に設置できるタイプもありますが、直接、100Vに接続はできません。インバーターという直流を交流に変換する装置が別途必要です。
しかし最近は、12V用や5V用の家電も増えているので、そちらを非常用に揃える方が効率的かもしれません。どうしても直流を交流にするときに、熱になってロスしてしまうからです。
バッテリーは、携帯電話70台、LED電球22時間、小型冷蔵庫7.8時間
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こちらはちょっと古い本なのですが、P44ページからの『超ミニソーラーシステムを作る』の記事はいろいろ参考になります。
PVを、46の自作システムを私も実際に作って確かめてみました。いざというときに使えそうです。
風力発電
国産で個人用に手が届くものがあまりなく、海外からの並行輸入品になりますが、品質がイマイチのようです。
風が吹かないと発電出来ませんが、私の住んでいる場所はあまり風が強くないので、発電効率を考えるとソーラーパネルの方に軍配があがります。
ただし、夜に風が吹けば威力を発揮しますね。
価格は10万以上はするので、安い買い物ではありませんね。格安の数万円レベルは、性能面を考えると避けるのが無難だと思います。
もし購入される場合は、下記のポイントをチェックして比較してください。
- 定格出力
- 回転開始風速
- 発電開始風速
- 耐風速
- 設置方法
- 並行輸入品か正規ルートの品
回転開始風速は、羽根が回る風速です。ただし発電するとは限りません。
発電開始風速は、例えば 2.0m/sと書かれていたら、現在の風速が2.0m/s以上の風が吹かないと発電しないということです。
耐風速というのは、例えば台風など猛烈な風が吹いたときにどこまで耐えられるのかという風速です。
並行輸入品は、PL保険に入っていなかったりメーカー保証が受けられない場合があるので、購入際にはくれぐれもご注意ください。
結論:現状では風力発電システムはあまりおすすめではありません。
車のバッテリー・・・蓄電池式
蓄電池式は発電というよりも、もしもの時のために電気を充電しておく非常電源です。
車のバッテリーに充電して使うという発想。
メリット
手軽で、入手が容易なこと。
デメリットは、継ぎ足し継ぎ足しで使うには向いています。
バッテリーの容量を使い切るような用途だと、すぐにバッテリーが寿命を迎えてしまいます。これは構造上、仕方がないので諦めるしかありません。
車用のバッテリーは、エンジンを始動させる時に使うので、バッテリーの容量が消耗されることはほとんどありません。
車のようにちょっと使っては、充電してくれるような使い方だからこそ、数年、寿命が持つわけです。
もしこのようにちょこちょこ日中に使う場合だったら、車用のバッテリーが向いているでしょう。
書籍『手軽にできるミニ太陽光発電』のP73ページにイメージ図が掲載されているので参考になります。
インバーターで100Vに変換して使う方法と、直接、バッテリーで動かす家電を購入する方法があります。バッテリーにつないで使うインバーターは、数千円で購入できます。
結論:ソーラーパネルで充電しながら、日中に使うのに適しています。
ディープサイクルバッテリー
船舶用などに多く活用される、ディープサイクルバッテリー。
繰り返し充電と放電を繰り返しても使えるように設計された特殊なバッテリー。
キャンピングカーの家電用にも使われているので、信頼性も高いバッテリーです。
メリット
比較的、負荷の少ない、電力を使わない家電に向いています。
電子レンジなどを使う場合は、大きなバッテリーで余裕を持って使うとよいでしょう。機種によっては並列で使用できれば、バッテリーの負担は減らせます。
使い方
完全に容量を使い切るような放電は避けた方が寿命が長くなります。
おおよそ半分くらいの容量まで使い、減ったらすぐに再充電するのがおすすめ。太陽光パネルで充電する場合は昼限定になりますので、使い方を工夫した方が良いでしょう。
参考(外部サイト) ディープサイクル2年経過
おすすめは2台持ちで、交互に使うのが賢い使い方。
低価格帯の寿命は2年程度。高価格帯のものは5年程度は使えるとされています。詳しくはメーカー発行の仕様を確認してください。
※注 車のバッテリーの方が、ディープサイクルバッテリーよりもう有効に使えるケースもあるようです。
結論:日中に充電して、夜に容量の半分程度まで使うと、寿命が長持ちしそうです。
インバーター選びのポイント
バッテリーから電気を取り出す場合、100Vの家電を使うならインバーターが必要です。
価格は3000円程度の300W程度のものから、1万円で1000Wのものまで様々なタイプがあります。
今回は、非常用電源につなぐ場合を想定しているので余裕をもって選定するのがよいでしょう。
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このインバーターは車で使うのではなく、バッテリー単体で使わないと、使う家電の電力によっては車のヒューズが飛びます。
詳しくない方は非常用電源は避けた方が無難です。
結論:大は小を兼ねる式で、大きめを選ぶと『いざというとき』に役立ちます。
ハイブリッドな使い方-予算がある方向き
複数の電力供給ルートがあれば、さらに安心。ただし予算はかなり必要になります。
- 晴れた日中はソーラーパネルでバッテリーに充電。
- 曇りの日は発電機や風力発電で充電。
- 夜は蓄えたバッテリーで使う。
- バッテリーが減ってきたら、発電機を併用する。
おてがる予算 20万6千円
- ホンダの発電機 エネポ EU9iGB 約10万円 (ボンベは別)
- ソーラーパネル 約61000円
- ディープサイクルバッテリー2台 約3万5千円(寿命があります。)
- インバーター約1万円
自分が何がしたいかを絞ってプランを立てましょう。
もし家中の家電を安定して動かしたいとなると、家に発電所を建てるようなもので、現状では数千万単位かかります。
ガソリンで動く大型の発電機を備えれば、家中の電気をまかなえますが騒音と管理が大変です。病院などのガスタービンや、ディーゼル非常用発電機を設置できれば良いですが。
結論:お手軽プランで平常時にチャレンジ!
お手軽とはいえ、予算20万超え・・・。非常用電源はコストはかかりますが、いざと言うときの安心感が違います。私は保険はかけるタイプです。
パソコン用の非常用電源
現状のパソコン用の非常用電源は、5分程度停電しても電気が供給できる程度です。
自宅を留守にしているときにパソコンを動かしていたら、データをバックアップできないので間に合わないです。
非常用にノートパソコンがあれば仕事ができますが、情報収集だけならスマホで十分。パソコンの場合は停電で、インターネット回線が断線している可能性も想定しておいてください。
スマホも基地局が被害を受けたり、アクセスが集中していたら同じことですが。
家庭用の非常用電源まとめ
非常用電源は、メンテナンスの楽なものを選定すれば、電力量が少ないです。一方、電力量が多いものを選ぶとガソリンになりますが、メンテナンスや取り扱う危険度は増します。
また機器類は必ず寿命があり、非常用電源はコストはある程度、度外視なところがあります。できれば趣味でアウトドアしながら使うのがおすすめ。
災害用だけではもったいないですし、いざというとき、普段から趣味で使っていれば、楽々、活用できます。
携帯・スマホや小型のテレビなどの駆動程度なら、ホンダのガスボンベ式が良い選択だと思います。カセットコンロや暖房器具もセットで揃えると、災害用だけではなくアウトドアなど、普段使いもできるのでオススメ。
テレビが見られると、ネット回線が断線しても電波で見られるので、いざと言うときのポイントは高いと思います。ラジオと違いテレビで映像で情報が見られる安心感はかなり高いといえるでしょう。
あとは自分がやりたいケースに合わせて機種を選定しましょう。いざというときに、非常用電源で明かりと情報入手に役立ててください。
参考 【防災の日と災害の備え】防災センターで専門家に聞いてきた!
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釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。