「どうしよう。まだ感想文が書けない」。
夏休みも終わりに近づくと、読書感想文の宿題が残っているので焦りだしてきます。
私は親を相当に困らせて、泣きながら8月31日の最終日に書いたのが忘れられません。いまでは楽しい想い出になりました。
でも今から思えば、3つのポイントさえ把握していれば、簡単に書けるようになります!
それでは、小学生がスラスラ文章を書けた方法について紹介したいと思います。(最後に本を読む時間が無かった場合の緊急事態の時の書き方も記載しています。)
(参考:すぐできる夏休みの自由研究はこちら)
目次
読書感想文がスラスラ書ける3つのポイント
課題図書や自由に本を選定して、読書感想文を書く場合がありますが、どちらもこれから紹介する方法でスラスラ書けるようになります。
それには3つのポイントを頭に入れれば、書けるようになります。
- 本の読み方で大事なのは目次
- 内容を大まかに読み取る!
- 書き方で大事なのは、文章の組み立て!
それでは、詳しくみていくことにしましょう。
本の読み方で大事なのは目次
本を開いたら、まずどこを読みますか?
「本文に決まってるでしょう?」という方へ。
そこから間違っています。本は100ページ以上の分量で書かれていますので、日頃から本を読み慣れていないと、そのまま読み進めても頭に入りづらいのです。
そこで注目してもらいたいのが目次。
その本にどんなことが書かれているかを、分かりやすくまとめているのが目次だからです。極端な話、目次を読んだだけでも感想文を書けてしまいます。
目次を見ると、段落ごとの記事のタイトルが書かれていますね。次は目次のタイトルに注目してください。大体の本の流れが見えてきませんか?
また気になる段落のタイトルや、語句があればそこでメモしてください。
目次と個別の段落のタイトルを先に読んでから本を読み始めると、本に書かれていることが、頭の中にスーッと入ってくるようになります。これがまず一番目のポイント。
内容を大まかに読み取る!
すでに目次で気になる語句をノートに控えていると思いますが、読み進めていくと同様にひっかかる語句(キーワード)がでてくると思います。
その語句は著者が伝えたい内容の重要な一部です。それを手がかりに、さらに本を読み進めてください。
読み取りで大切なのは次のポイントです。
- 大まかにどんなことが書かれているのか?
- 作者は、この本を通して読者に何を伝えたいのか?
- あなたは作者からのメッセージにどう思ったか?
まず大まかなあらすじを把握すると、話しの流れがはっきり理解できます。
たとえば、日本のおとぎ話の『浦島太郎』でみていくことにしましょう。
- 浜辺でカメが子供達にいじめられているのを助けた。
- お礼に竜宮城に行って楽しく過ごした。
- 帰ってきたら、何十年も時間が経過していた。
- 玉手箱を空けたら、一気に年をとった。
これが話しの大まかな流れ。
作者は、はっきりしていませんが、この話しが語り継がれたのには、ある理由があるはずです。
それが作者のメッセージ。
ココが大事!
そのメッセージを受け取ったあなたは、どういう意見をもったのか?
それを感想文にするのです。
さらに、その意見の他に、あなたはこれから何か行動を起こしますか?
起こすとしたら、どのような行動を起こすかを、具体的に書いていきます。
ここまでが、本を読んで最低限、読み取る部分です。
書き方で大事なのは、文章の組み立て!
解説
浦島太郎の簡単な概要を述べ、動物をいじめているのをみたら助けてあげようというメッセージが1つ。
竜宮城のエピソードは、楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまう。
周りの状況をちゃんと把握しないと、時代に取り残されてついて行けなくなってしまうから注意しましょう。
そんな作者のメッセージを感じました。
その竜宮城の話しを読んでいると、自分も同じだなと感じました。それは好きなサッカーをやっていると、ついつい時間を忘れてしまう。
夏なんか気づいたときにはすでに夜の8時。とても両親に心配をかけてしまうので、もっと時間に注意すると決意を述べます。
浦島太郎の話を、自分に置き換えて反省すべき点をみつけ、行動を変えていく決意をすれば、その本は価値ある読書になります。
ココが大事!
さらに実際に行動を起こしたことを書けば、夏休みの読書感想文としては、立派なものになります。
このような積み重ねが、人生を少しずつ変えるきっかけになります。
また読書を通じて、自分では経験できないことを、本の主人公の目線で世界を見ると、またちがった視点で物事を体験できます。
これが読書を読む意義の1つです。
感想文の書き方まとめ
- 本のあらすじを大まかな流れで把握する。
- 作者が本の中に秘めたメッセージを読み取る。(想像でよい。)
- そのメッセージに自分がどう感じたのかを書く。
- 実際に行動に起こしたエピソードを書く。(これから行動する話しでもよい。)
何を書けば良いのか迷ったら、感じたことを作者のメッセージに答える形でまとめれば、わかりやすい感想になります。
文章が書けないときは、感想をまず家族の誰かに聞いてもらうと、考えがすっきりまとまります。
声に出して会話形式で話したことを、そのまま文章化するとスラスラ感想文が書けるようになります。
テレビのドラマやニュースを見た感想からで良いので、いまからすぐに試してみてはいかがですか?
作文の量を増やしたいとき
「浦島太郎は短い話なので、あまり感想文の文字数を書けません!」
そんなことはありませんよ!
浜辺でカメが子供達にいじめられているのを助けた。
お礼に竜宮城に行って楽しく過ごした。
帰ってきたら、何十年も時間が経過していた。
玉手箱を空けたら、一気に年をとった。
こんなときは、1つの段落ごとに、考察していきます。
本のあらすじを大まかな流れで把握する。
作者が本の中に秘めたメッセージを読み取る。(想像でもよい。)
そのメッセージに自分がどう感じたのかを書く。
実際に行動に起こしたエピソードを書く。(これから行動する話しでもよ。)
たとえば最初の話しの始まり、『浜辺でカメが子供達にいじめられているのを助けた。』
ここで作者の意図をもっと掘り下げていきます。カメが子供達にいじめられている様子を思い浮かべてください。
このシーン、学校のいじめを連想させませんか?
それを浦島太郎が助けるシーンですよね。もしいじめを助けてもらったら、忘れてはいけないのは「心からのお礼が必要だと感じませんか?」
そこから自分に置き換えて、友達がいじめにあっていたら、「自分は助けてあげられるだろうか?」と考えるわけです。
そう考えると浦島太郎は、とても勇気がある人だと感じますよね。
もし自分がカメをいじめている場所に出くわしても、子供達が怖くて注意できないかもしれません。もっと勇気を持たないといけないですね。
というように最初のシーンでも、このようにまとめられます。
ここでさらにテレビでのいじめ報道などを具体例にあげれば、より詳細に描くことができますね。
このように1つの段落ごとにも、筆者の意図が描かれています。
それを読み取り、考えて意見をまとめれば、読書感想文の文章量を増やすだけではなく、より深く物語と向き合うことができるようになります。
このように各シーンを取り上げていくだけで、「作者はなぜ段落を分けたのか?」その意図も見えてくると、本がどんどん面白くなります。
まとめ:読書感想文がスラスラ書ける3つのポイント
今回、『小学生も簡単!読書感想文がスラスラ書ける3つのポイント』を書くときに、自分の過去を思い出しました。
本に書かれている作者の『あとがき』を参考に作文を書いたこともあります。いま考えると、もったいないことをしたな~と反省しています。
本嫌いだった私は、SF(サイエンスフィクション)に出会い、一気に本が面白くなりました。
その後は、歴史物を中心に読む様になり、いまではビジネス書や料理本など幅広い分野を読む様になりました。
その本を読んでせっかく読んだ内容や、感じたことを忘れるのはとてももったいないと感じ、簡単な感想を書く様になりました。それがこの記事を書くときの参考にしました。
読書感想文は、あとから読み返すときの参考になるだけではなく、本から必要な情報を抜き出すときの手引きにもなります。
ぜひ、ここに書かれていることは、簡単な書き方ですのですぐにマスターできます。あとは、それをベースに発展させて下されば私も嬉しいです。
ちなみにこの記事の文字を400字詰め原稿用紙に換算すると、十数枚になります。
あ!そうそう夏休みといえばこちらも参考にいかがですか?

釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。