子供の肥満は、大人になってからの生活習慣病などの健康被害だけではなく、脳の発達にも影響する可能性があります。
そこで早めに対処してあげるのが大切になります。そこでまず、平均的な身長と体重の関係から、お子さんがどの辺りにいるのか把握することが大切です。詳しくみていくことにしましょう。
目次
子供の平均的な身長と体重の関係
下記は身長と体重の関係をグラフ化したものですが、誤差もありますのであくまでも平均的なデータの目安としてください。
これから少し外れたくらいでは、メタボや肥満とはいえません。あくまで個人差もありますから。
出典:「統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103」(文部科学省)
「学校基本調査-年齢別 身長・体重・座高の平均値及び標準偏差」(文部科学省)
(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001066878&cycode=0)を加工して作成 (出典記載やデータは、リンク先の指示の元に記載しています。)
4月生まれと3月生まれでは、学年でいうと1学年も違うとかなり差があるので、年齢よりも、その子の身長と体重でチェックする必要があります。おおよその目安としてください。
肥満に悩んでいる子供のデータ事例
お子さんがメタボじゃないかと、悩まれている場合の主なデータを参考に記載しました。
平均体重を男女別では分けていませんが、おおよその平均体重が分かると思います。そのグラフのラインよりも上にいくほど、肥満のリスクが高くなります。
ただしこのグラフは、あくまでも体重と身長の度合いを示すだけで、肥満かどうかはお子さんを把握して判断する必要があります。
例えば運動部で筋肉の量が多くあれば、体重はありますが肥満とは言えません。反対に痩せているように見えても、内臓脂肪がついて隠れ肥満の可能性もありからです。
とくにお子さんの場合は、内臓脂肪が問題になります。腹回りやお尻のお肉がたくさんつていると、いろいろと問題が大きくなる恐れがあります。将来は中年体型が早く訪れるかもしれません。
肥満の症状やリスク
こどものメタボは避けたいですね。症状は大人とあまり大差ありません。太って見える以外には、例えば喉が脂肪で狭くなり寝ているときに『いびき』になる場合があります。疲れやすい場合もあります。
症状が進行すると、子供の糖尿病や高血圧、睡眠時無呼吸症候群で命の危険も増加するようになり、大変怖い状況にもなります。その他血糖値が上昇して血中脂質異常も異常になります。
まずは、お子さんの様子を詳しくチェックしてあげてください。もし心配な場合は、子供の肥満外来もあるので、お近くで調べてみてください。
食事制限のリスクと対策
ここまで読まれて、「食事制限をしなくちゃ!」と思ったお母さんは危険。
たしかに子供のうちから、三段腹で休みの日はゴロゴロしていれば心配になりますね。また朝食や家に帰ってからお菓子や菓子パンが好きで、夕食前に食べてしまうこともあると、かなり心配になるのはわかります。
食事制限のリスク
しかし、いきなり食事制限をしてしまうとストレスが増し、より食欲に走る可能性もあります。また反対に、今度は拒食症になって別の病になることもあるので、ここは慎重に考える必要があります。
さらに子供のときに食事制限をすると、女の子の場合は生理がこなくなったりして成長を阻害してしまい、将来に不妊症になるリスクも考えられます。
成長期に食事制限をすると、骨が脆くなり骨折しやすくなったり、背が伸びないで低身長になることも推測できます。
まずは少しずつ生活習慣を見直すことから初めてはいかがですか?
食事でカロリーを調整
食事制限のダイエットは失敗します。発育期・成長期の肥満はカロリーだけを少しずつ減らすのがポイント。
子供に「食べるな!」というとストレスで逆に隠れて食べてリバウンドします。いきなり食事の習慣を変えると、子供の不満やストレスが増すのでそれは避けてください。
そこでオススメなのが、例えばマヨネーズが好きな場合は、マヨネーズのカロリーを半分くらい減らしたハーフのタイプでカロリーカット。
砂糖を使うお料理は、シュガーカットなどカロリーを押さえた甘味料を組み合わせます。お砂糖を完全に無くすのではなく、割合を減らす工夫をすればOK。
栄養素の摂取は減らさない
これは大人にも言えることですが、カロリーは減らしても食事で摂取する栄養素(カルシウム、ビタミン、たんぱく質、ミネラルなど)は減らしては、発育を阻害してしまいます。
- 乳製品、ヨーグルトは食べるようにしましょう。
- 果物で酵素を摂取させる。
- ビタミンで脂肪を燃焼しやすくしてあげます。
- 納豆、豆腐 たんぱく質
くれぐれも単純な炭水化物ダイエットなども、子供さんの負担になるので避けてください。減らすのは、お砂糖たっぷりな甘いお菓子やスイーツ。
これに関しては極力減らしましょう。その代わり低カロリーの寒天などのものに置き換えると、お子さんの負担やストレスを減らせます。
運動の問題点と改善
意識強い大人でも、運動でダイエットするのは至難の業。大抵が三日坊主で終わります。親ができないことは、子供もやりません。
それにメタボ体型になっていると、急に運動をさせると腰痛や膝を痛めてしまい逆効果。最悪、入院なんてことにも。子供にとって、意味がない目標のない運動は長続きしない。
運動するなら焦らない
まずは少しずつ、下半身に筋肉をつけるように工夫しましょう。例えば変形自転車など、遊びながら運動を自然にさせるのがおすすめです。(たんぱく質を摂らないと筋肉がつきません。)
焦りは禁物。
いきなりジョギングなどは、内蔵脂肪で運動は体に負担がかかります。大人の場合は、走っている最中に心筋梗塞で倒れて、そのまま・・・のこともあるので、運動は歩きから始めるのが体への負担を最小限にできます。
この場合でも足に痛みがでてきたら、すぐにやめて様子をみましょう。
食事制限と運動をしないでダイエット
私がいろんな書籍などで調べて、もっとも安全に体重を減らすには、メタボで横に太るのを抑制するために、上に伸ばす方法に着目しました。
幸い、子供は身長が伸びる頃です。上に伸びれば、横に広がりにくくなります。背が高ければ、将来の結婚やスポーツをやりたくなったときも有利に働くことは間違いありません。
というのも、メタボになるのは、脂肪細胞に脂肪を蓄えるだけなので、エネルギーを消費しませんが、背が上に伸びるときには細胞分裂が活発になり、そのときに大量のエネルギーを使います。
これは思春期の頃にできる、新陳代謝を高めて太りにくくする方法です。
「そんな、子供の背を伸ばすなんて、できっこない!」と、言われるかもしれませんが、二十歳未満であれば、十分に可能性はあると思います。
参考 子供の身長を伸ばす方法
上記で紹介している方法は、大人でもダイエット目的に使えるのではないかと注目しています。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。