がん治療で効果を発揮されているプレシジョンメディシン。
これまでのがんの治療は、外科的手術や放射線治療や抗がん剤。
その中で抗がん剤の役割は非常に大きいものですが、投与してみないと効果があるか、ないかすら分からないという。
まさに賭け事のよう。しかも効果がないにもかかわらず、副作用はでて苦しむもの。そんな現状に風穴を開けたものがプレシジョンメディシン。
プレシジョンメディシンは画期的
プレシジョンメディシンの凄いところは、投与する前に効果がある程度見込めるのが分かるという。
がんの増殖には、特定のたんぱく質が関与しているという。その働きを止めることで、がん抑制できることが分かっています。
そのたんぱく質の型を特定するのに『がんの遺伝子』を解析する。
この治療法の画期的なところは、患者のがん細胞を遺伝子解析して、ガンが増殖する原因とされる異常な遺伝子を特定し、『すでに効果が分かっている薬を使ってピンポイントで治療することができる』というもの。
さらに凄いのは、例えば胃がんに効くプレシジョンメディシンの治療薬は、肺がんにも効果が期待できるというもの。
これなら薬の開発コストを抑えられ、しかも寿命を延ばすことができる。ただし、まだこの方法でも完治は難しい。
しかし癌細胞が小さくなったり、増殖を抑えられる効果があるので、これまでの抗がん剤よりも効果が期待できます。
もちろんすべての人に有効ではありません。遺伝子解析すると、現時点では有効な治療薬が開発されていないがんも多々あります。
しかし、プレシジョンメディシンのその欠点を補うのに、人工知能が有効なことが実証されました。
欠点を補う人工知能
遺伝子解析してプレシジョンメディシンで有効な治療薬が、まだ開発されていないことが分かると、諦めるしかありませんでした。
ところが人工知能を活用することで、治療方法を見つける可能性がでてきました。
アメリカでは数千件の論文を人工知能に学習させて、治療薬の中から有効な薬を見つけ出すことに成功しています。
打つ手がないと言われていた患者にも、希望の光が見えてきました。
ここからは私の未来の期待を込めた考えですが、人工知能が更に進化すると、加速度的にがん治療が進化します。
人工知能が医学の分野だけに限らず、あらゆる分野の情報を学習することで、治療薬の開発も加速できる可能性があります。
人間と違ってあらゆる情報にアクセスできる人工知能が登場すれば、例えばiPs細胞を使った実験方法を発見したり、新しい薬を開発できる可能性が十分にあります。
すでに人工知能に創造性すら身に付けつつあるので、今後、人工知能の進化で人類が数百年かかっても見つけることができない新薬を開発する可能性が格段に上がります。
またロボットと人工知能が融合することで、人の手を借りずに24時間、365日、しかも高速で実験やテストをできるので、その分野でも加速度的に医学が進歩する。
しかし日本は、まだまだ人工知能の開発では遅れています。
まずは、最低限、プレシジョンメディシンを100%、有効に働かせるためにも、人工知能の開発をすすめる必要があります。
医師を強力にバックアップする人工知能を開発できれば、医師の負担も極端に下がるでしょう。
問題は、その開発者の育成。ベンチャー企業を作るための人材育成が難航している。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。