歴史学者と聞くと、古ぼけた古文書を読んで、なんだか地味で堅苦しそう。そんな勝手なイメージが、 磯田道史さんによって覆されました。
ぴったんこカン・カンで堺雅人さんと共演された時に、初めてテレビで磯田道史さんを拝見しました。
印象は今風にいうと「マジ面白い!」
最新安住紳一郎の日曜天国 歴史学者 磯田氏出演 2018年10月28日
磯田道史さんの略歴ピックアップ
磯田さんは日本の歴史学者で『武士の家計簿 「加賀藩御算用者」の幕末維新』の原作者。
映画『武士の家計簿』の公開がきっかけで、著書も多くの人に知られる。静岡文化芸術大学文化政策学部教授。
ぴったんこカン・カンで磯田道史さんが彦根城を訪れたときは、お城好きな安住紳一郎の方が、大はしゃぎされていたのは印象的でした。その回のテレビの放送で、第18代 井伊家当主 伊井直岳さんと磯田道史さんは、元職場の同僚というのもびっくり。
普段は落ち着いた語り口調で、歴史を知らない人に対しては、分かりやすく解説して下さるので安心して話しを聞くことができます。
ただし、自分のイチオシの解説には力がグッと入るのは、分かりやすい池上彰さんとは、またちがうオタク系?な力の入れようですが、それがまた共感できます。有名人となった今も評判もとても良く、人柄の良さが感じられます。
大河ドラマも真っ青な歴史を見る視点
武士の家計簿を見て思ったのですが、戦国時代や江戸末期も、磯田道史さんの手にかかれば、別の歴史が見えて来ます。普通は戦に関連したストーリー展開ですが、もしあれを大河ドラマでやったら、大クレームでしょうね。
価値観が違い過ぎますが、それが磯田ワールドの良さだと思います。
独自の視点から掘り下げてとは良く耳にしますが、実務的な側面から歴史を読み解くのはさすがだと思います。
これからも新しい視点で歴史の見方を提案して欲しいと思いますが、おそらくご自身ではそういう気は全くないのでしょうね。ご自身が面白いというところを、追求しているだけだと思うので、
「先生、今回も視点を変えたドラマ展開をよろしくお願いします。」なんて言われたら、
「はあ?」って言われるでしょうね。
磯田さんが普通の視点で描けば、『武士の家計簿』になるのですから、大きなお世話というものでしょうね。
と、そんなことを書いていたら本が読みたくなってきました。ちょっと本屋さんに出かけてきます。たまにネット、たまに本屋、たまに図書館。
気になる書籍
天災から日本史を読みなおす – 先人に学ぶ防災 (中公新書)
史料の記録から未来に伝えるものがある。
豊臣秀吉と地震という話しで始まるこの本は、いわゆる歴史の本とは違い、天災という視点で歴史を紐解く書籍。当時の人は地震予知も、現在のような監視体制はなく耐震補強という技術すら無い時代。
その当時、どのようにして身を守る術を使ったのか?知恵と教訓を歴史に残していく、現在の私達にも役立つでしょう。
磯田道史『地震や津波・火山など歴史の知恵』
熊本地震でまたまた、磯田さんが注目を浴びていました。過去の古文書から、過去にも熊本を中心とする地震があったことを明らかにされていました。
地震の前兆、避難などいまも学ぶべきところが多々ある歴史。
最近、富士山の噴火や首都直下型地震など、これから迎える天災を生き延びる術の参考に、歴史を学ぶのはとても素晴らしい。知恵の記録、それが歴史かもしれません。
古文書など歴史から学ぶことは多く、例えば地震や津波、火山の噴火の記録などから予知などにつなげる研究がされています。
学校で学ぶ歴史は、テストで点を取るためのようで、あまり好きではありませんでしたが、大人になって地震などは歴史が大切だと思い知らされました。
地震予知のデータが増えるか?
学問は直接には利益を生まないですが、東海地震など予知が過去の歴史が未来の運命を変えるかもしれません。
たしかに○月○日とい正確な予知はできないとしても、建物の耐震化や避難所の準備はできますから。
熊本地震の過去に焦点
これまであまりメディアで取り上げられることがありませんでしたが、有名な磯田さんが登場することで、歴史がクローズアップされるのは良いことですね。
熊本地震では、過去400年頃の地震を古文書を調べて、1596~1633年の間にいくつかの地域で地震が連動しているかもしれないという調査を公開されています。
いままで学校の歴史を勉強していても、「一体これ、なんの為になるの?」と考えていた方も、地震を歴史から紐解く磯田さんの活躍で、今の生活に実はかなり直結していると、改めて見直されるようになったのではと感じています。
それにしても磯田道史さんと安住紳一郎さんが一緒にいると、歴史が簡単で面白いと思えてしまう。
学校の授業で、あのお二人に歴史について語っていただけると、歴史に興味を持つ人が増えるのではないでしょうか。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。