「また、場違いな奴が面接にやってきたな・・・」
リサーチ、重要です。
方向を間違って努力すると、全てがムダになります。
企業側が偏差値の高い人を避けるケースもあるので、どんな人材を求めているのかを把握しないと、どんなに面接を頑張っても採用されない。
就職試験で問題になるのは、企業が必要としている人材像。多くの人は、大学の偏差値が左右すると考えています。
東京大学と聞いたこともない大学。どちらの学生をあなたなら採用されますか?
「それは・・・東大生だろう」という方へ。
その常識、企業とズレがあるかもしれません。
採用するならどっち?
家電メーカーに入りたい一流大学の学生の、名前が一流さん。もう一人は、聞いたことがない二流大学の二流さん。
偏差値には、大きな差があります。
一流さん
偏差値が高い普通の大学生で、大学でも真面目でコツコツ学ぶタイプ。冒険より安定を求めるタイプ。
第一志望は子どもの頃から家電メーカー。一時は公務員も検討していました。
人材としてみた場合の特徴は、可もなく不可もないといったところ。
学校名でしか、すごさが分からない。会社は、出来るだけ大きなメーカー・ブランドと、給与の額と休日で選んでいる。
二流さんは名もない大学生
大学在学中、1年休学して東南アジアへ留学する行動派。海外でも日本でも休日になると、そこで売られている家電をチェック。
アジアで日本メーカーは、ほとんど見かけないことに驚く。売られている商品は、日本で売られているものより機能は低く、不思議に思っていた。
そこで店員さんに質問すると、「複雑な機能は必要ないんですよ。それよりも故障が少なく使いやすい家電が売れます」。
一方、日本メーカーの家電は、高性能なのは分かるがマニュアルを見ないと使えない。そんな小難しいものは必要無い。
その上、高価なのでぜんぜん売れないということが分かり、さらに二流さんは驚く。
友人宅でも、どんな家電を使っているのか教えてもらい、使い勝手なども聞き取り。更になぜ日本の家電は売れないのか、詳細に使用者のコメントと共に記載されている。
現地で欲しいのは、壊れにくく誰でも簡単に使える、昭和の30年代頃のような家電製品だと分かった。
二流さんいわく、趣味は新しい家電を考えること。本当に家電好き。
こんな人材を欲しい。
欲しい人材は企業によって変わる
さて、二流さんと一流さん、あなたが家電メーカーの採用担当だとしたら、どちらの人材が欲しいでしょうか?
「・・・・・・」
一般的に企業は学歴、偏差値で選びません。卒業した時点で、企業ではどこの大学出身か意味がなくなります。一部、出身大学の後輩を可愛がる社風のある所はあるでしょうが・・・。
いまの日本の状況を考えると、社会に出て実績を出せるかわからない学歴だけで普通の人と、実力を持っていそうな、ちょっと変わった人材、どちらが適任でしょうか?
海外に輸出を考えた場合、目の付け所が違う二流さんを選ばれる確率が増します。
1年ほど研修を受けさせたら、海外に派遣して現地調査と、新製品のプランを立てられる人材に育てられるかもしれません。
だから二流さんは、欲しい人材として採用殺到するかもしれません。
日本国内でしか勝負していない企業で、今後も海外展開を考えていない企業であれば、一流さんを選ぶ可能性もあります。
ホワイト企業大賞にも選ばれた未来工業株式会社は、基本的に日本のみ活動している企業。この会社では、二流さんが入社しても活躍できる場所はないかもしれません。
大手(伊藤忠商事など)の中には、1年程度の研修後に若い人も積極的に派遣されます。学歴ではなく経験と実力を優先させないと、海外勢の勢いに飲まれてしまうでしょう。
面接を受ける企業は、どんな会社?
人材の獲得を重要視している企業なら、公式サイトで情報を発信しているはず。もし、それがサイトで見られないなら怪しい会社と判断します。
常識的な企業であれば、情報を発信されています。
このような情報を企業サイトで、公開・発信されていない企業は学生が選ぶ情報を得られないので、不親切な企業としてレッテルを貼られても仕方がないでしょう。
インターネットの公式サイトの情報から、その企業が求めている人材の傾向も透けてみえてきます。
(文 なお)
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。