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寒天とゼラチンの違いとは?知ってる様で知らない

寒天のデザート

夏になると、冷やした寒天がさわやかで美味しいです。

久々に食べたくなってスーパーに行ったら、寒天ゼリーがスイーツなどと一緒に冷蔵コーナーに陳列されていました。

そういえばゼリーはゼラチンじゃなかったかな? そうなると寒天ゼリーって一体なにか疑問がでてきました。

そもそも寒天とゼラチンの違いは、分かっているようで、いざ質問されるとハッキリ答えられません。そこで2つの違いを調べて、この記事にまとめています。

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寒天とゼラチンの違いとは?

ゼリー

寒天とゼラチンの一番の違いは、植物性か動物性の違い。

できあがったものを見て見ると、どちらも着色しなければ見た目は透明ですね。では材料はどう違うのか調べました。

寒天は、天草(てんぐさ)やオゴノリといった海藻を原料にしてる食物繊維

一方のゼラチンは動物のコラーゲンを原料としているタンパク質で、そもそも全く異なるもの。(ゼラチン=コラーゲン)女性に優しい食材ですね!

参考:煮こごり レシピの作り方と食べ方

寒天の特徴

寒天ゼリー
手作り

食物繊維

血糖値の急上昇を緩和してくれると人気に。寒天は粉の状態では、食物繊維と豊富。ダイエットに活用されます。

寒天の原料は海藻です。紅藻類、特にテングサ・オゴノリが使われています。

寒天=食物繊維
寒天はそのほとんどが食物繊維で、100g中80.9gとあらゆる食品のなかで食物繊維を一番多く含んでいます。しかも、この食物繊維はなめらかでおいしい食品そのものなのです。日本薬局方のカンテンの項には「粘滑薬又は、包摂薬として、慢性便秘に水に溶かすか粉末として服用するか、あるいは配合剤として用いる…」とあります。

情報元:寒天とは/伊那食品工業株式会社(外部サイト)

原材料が海藻ということも人気が高い理由の1つ。

カロリー

わずかにカロリーはありますが、ほとんど無視できる程度。寒天単体なら、ノーカロリーと考えても良いでしょう。

膨らむ

ゼリー状にすると、水分を多く含み100倍もの大きさになるので、満腹感も得られます。そのためカロリーもほとんどゼロに。ご飯を炊くときに、粉寒天を入れると食物繊維をプラスできるので、主婦の間でも利用が広まっています。

私は寒天を水だけで固めて、ご飯の変わりにカレーのルーをかけて食べることもあります。すべてを寒天に置き換えずにご飯と混ぜると、炭水化物を減らせるので食べ過ぎを予防できます。

食感

水分を多くすればトロトロに、少なくすれば硬めのゼリーに。水分量に応じて食感は変わりますが、硬めの寒天はしっかりしていて、コリコリ感を得られます。

お皿に載せて揺らせても、ゼラチンよりは揺れません。

性質

固まる温度は30~40度以下。一旦固まると、溶かすには90度前後まで加熱しないと解けないので、暑い夏場でもお菓子(寒天ゼリー)を気軽に屋外に持ち出すことができます。

しかし万能ではありません。溶ける温度、固まる温度が高いので、ムースやババロアといったものは作るのが困難です。

お箸でもつかむことができます。

口に入れても溶けません。この性質を利用して、お菓子など応用範囲が広くなります。 

商品

ところてん、水ようかんなどが有名です。

固まりが悪い場合

水に入れただけでは寒天は溶けません。固まりが悪い場合、お湯を沸騰させていないから、寒天が溶けていないから。 数分は加熱して若干透明になるくらいまで加熱しましょう。

ゼラチンの特徴

ゼラチンとは、動物の骨や皮に多く含まれるコラーゲンというたんぱく質から作られたものです。

ゼラチンの主成分は、コラーゲン由来のたんぱく質で、全体の86%以上を占めています。それ以外は水分(約12%)、灰分となっています。

情報元:ゼラチンとは?|森永クックゼラチン|森永製菓株式会社(外部サイト)

タンパク質

ゼラチンは、牛やぶたの皮や骨などに多く含まれているタンパク質が主な主成分です。

低カロリー

寒天と比較されると、太るイメージがありますが、炭水化物も脂質も入っていないので、意外とヘルシーでダイエットに良い。食物繊維は入っていません。

食感

口当たりがなめらか。ぷるぷるした食感。お皿に載せて揺らすと、寒天よりもプルプル揺れます。

性質

溶かすには65度以上に加熱(沸騰させない)。

ゼラチンは扱いが少しやっかいで、固まる温度が約10~20度と室温程度と低くなっています。凝固させるには、室温の影響を受けるので冷蔵庫で冷やします。20度を超えると溶け出してしまうので、商品化する場合は温度がネックになります。

デメリットに見える低温で扱えるのを活かして、ムースやババロアといったものが作れます。冷蔵できるデザートにぴったり。

口溶けが早い。お箸で持つと崩れてしまいます。

商品

ゼリー、プリン

プリンはとろけやすく、とても美味しい。寒天ではあの食感は作れません。

カロリーが問題?

甘い物を混ぜるからカロリーが増えているだけです。

寒天もゼラチンもゼリー状の商品は、カロリーが気になる方がいます。商品化される場合、甘味料に糖質が入っている場合もあります。いくら原材料が低カロリーでも、糖類をプラスされれば甘くなり、メタボの原因になります。

また甘いあんこやハチミツを上からたっぷりかければ、ヘルシー食材ではなくなってしまいます。

ダイエット目的でカロリーが心配な方は、購入の場合にはカロリーを確認してから買うようにしましょう。その点、自宅で作る場合は、レシピがたくさん出回っているので低カロリーレシピを使えば、心配することなく食べることができます。

豆知識

食品100gで5kcal未満であれば、カロリーをほとんど無視できるので、ゼロカロリーと表現できます。

ゼラチンを寒天の代用に!

台所の保管庫を見たら寒天を切らせていた。でも今日、作りたいな~。

そもそも見た目は似ていますので、ゼラチンを寒天の代用にできないかな?と思ってしまいます。

お互いの特性を理解していれば、実は代用することができます。

レシピで寒天が3gと記載してあれば、おそよ3倍の9gのゼラチンで作れます。

寒天1 : ゼラチン3 の割合です。

分量は大体ですので、硬さなどお好みで変えてください。

なお寒天にゼラチンを混ぜて作る方法も、レシピが公開されています。寒天とゼラチンを組みあわせると、変わった食感が楽しめます。

ポイント

  1. お湯を沸騰させて、寒天を先に溶かす。
  2. 火を弱め、少し温度が下がってきてからゼラチンを入れます。

この順番が大事です。寒天 → ゼラチンの順序で溶かしましょう。

混ぜる分量の比率によって食感が変わります。1:1で混ぜると、中間的な食感になります。

まとめ:寒天とゼラチンの違い

寒天とゼラチンを、下記の様に一覧表にまとめました。

寒天 ゼラチン
海藻が原材料 動物のコラーゲンが材料 
 ほぼカロリーゼロ 無視できるくらい低カロリー 
少し硬め  口当たりがなめらかな食感 
材料を90度以上で溶かす。  材料を65度以上で溶かす。 
30度以下で固まる。  10度以下で固まる。  
完成品は30度以下で固まる。 完成品は20度以上で溶け始める。
口に入れても溶けない。  口の中で溶ける。 
 ところてん、寒天、水ようかん ゼリー、プリン、ババロア、ムース 
かんてんぱぱが有名  森永製菓さんの『クックゼラチン』
ご飯を炊くのに混ぜられる。   ご飯の炊飯に入れられる。
 寒天培地などバイオに活用。  コーヒーやみそ汁などに入れられる。

寒天を先に90度以上で溶かして70度くらいに冷ましてからゼラチンを入れると混ぜることも理論的にはできそうですが、温度管理や濃度の調整が難しそう。

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