ブルーベリーのコンテナ栽培が流行っています。ちょっとしたスペースの庭でも甘くて美味しい果実が収穫できます。
雨が多く降る梅雨時期などに根腐れで枯らしたことがある方は、このコンテナ栽培は水はけが抜群に良いのでおすすめ。いま話題のルートプラスポットをはるかに超える水はけの良さ。
(野菜等でコンテナ栽培をしているのは書籍で読んで知ってはいましたが、果樹にも使えるのは新鮮でした)。そこで自分もやってみたいと思い調べてみました。
また栽培方法は、人によっても異なるので参考例として読み物として閲覧していただけると幸いです。
実際に真似される場合には自己責任でお願いします。
目次
ブルーベリーのコンテナ栽培
コンテナ栽培に必要な用品はこちら。
- ブルーベリーの同じ系統の2品種。2本(後述)。
- 野菜収穫用のコンテナ2個(ホームセンターで1個700円前後)。
- ココチップ(やしがらを砕いたもの)。最低でも植える前日には水に漬けておく。
- 酸度未調整のピートモス。
※注 上記のものは、後述する動画内の用品を参考にしています。
下記は私のアレンジです。
- 鹿沼土の中粒(硬質があると最適ですが、普通のものでも使えます)。私は選別されず大粒。中粒、小粒の入った安価なものを使うことが多い。自己責任です。
- バーク堆肥も私は混ぜています。
購入する苗
- ブルーベリーで小さな苗は400円前後、大きめの苗で1000円前後。コンテナ栽培されるなら、1000円前後の少し大きめの苗を使うのをおすすめ。
400円くらいの小苗でも結実はしますが、小さい苗で実を成らせると弱って枯れることも。木が大きくなってから収穫するのが定番です。できれば実を収穫するまであと2~3年くらい栽培しましょう。
1000円くらいの少し大きめの苗は、1年目は木を大きくするため花や実は摘花、摘果します。2年目から収穫を開始できます。実の付けすぎには注意を。
コンテナで栽培する目的は、甘いブルーベリーの果実を収穫すること。そこで用土は水はけの良いものを使います。
コンテナ栽培の用土
用土としてはココチップとピートモスを8:2の割合で使います。
※鹿沼土とピートモスを1:1でもOK。一般的にはこちら。
私のアレンジは、ココチップ3:鹿沼土2:ピートモス2:バーク堆肥1。
参考 【失敗しない】ブルーベリーの植え替え・植え付けプロが実演解説(用土作り・鉢植え・地植え)
ホームセンターで10月頃になると、ブルーベリーの苗が販売されているので探してみてください。なおコンテナ栽培はぶどう等、他の栽培でも応用できます。
ブルーベリーはラピット系やサザンハイブッシュ系、寒冷地に強いノーザンハイブッシュ系が販売されていて、それぞれの系統で2品種を植えないと、結実しづらい特性があります。1本で結実する品種もありますが実が小さかったり、実が結実しづらいので2品種を植えることをおすすめ。
例えばラビット系なら、ラビット系の中で2品種を植えます。2本ではなく2品種です。ラビット系の中で別の品種を植えてください。サザンハイブッシュ系やノーザンハイブュシュ系でも2品種植えてください。
大抵のホームセンター等での売り場では、そのあたりの注意書きがされていました。受粉など相性の良い品種が販売されていると思います。万が一、書かれていなくて分からない場合には、店員さんに聞いてみてください(詳しくしらない方もいらっしゃいます。その場合は詳しい人に代わってもらいましょう。もしいない場合には、その場で検索。
コンテナ栽培のメリットとは?
- 果実が甘くなる。
- 通気性が良く、根腐れしにくい(ただし水やりを忘れると枯れるリスクがある)。
- コスパが良い。
- 植え替えは10年に1回?
- 根張りが良い(コンテナで1~2年栽培してから、地植えすると根量が多くなり成功しやすい)。
コンテナ栽培は甘くなる。乾燥しやすいので、果実が甘くなりやすい。フルーツトマトは極端な節水をおこなうことで甘くします。コンテナ栽培でも同じような栽培環境が作れます。上に屋根をつければ、雨も防げるので水管理はしやすい。もちろん雨よけがなくても、露地に植えたものよりも甘くなりやすい。
通気性が抜群。ざるの巨大版ですからね。排水性の土を使えば、これ以上の鉢はないと言えると思います。たとえ梅雨の長雨でさえ、降った雨は下にすぐ通過します。
加湿に弱く根腐れしやすい植物には最適といえます。鉢は下にしか空いていないものが大半で、一部はスリットなどや穴が開いているタイプもありますが、コンテナはそんなレベルではないですからね。
コスパも良い。コンテナは土を9分目まで入れると30~35L程度は入ります(上まで入れると40L程度)。それで価格は700円前後。鉢でこの容量ですと、軽く1000円は超えてしまいます。
植え替えも10年に1回? 容量も多く通気性が高いことで、植え替えも10年はいけるとの事例も(下記に動画あり)。コンテナなどは(紫外線劣化などで)寿命が10年くらいと言われているので、そのくらいに植え替えるとちょうど良いかも。
YouTube『園芸農家イシヅキちゃんねる』さんの【再生】年数が経って弱ったブルーベリーを強剪定で復活させますの中で、10年以上もコンテナで栽培されているブルーベリーが紹介されています。
さすがに植え替えナシで栽培し続けると、樹勢が弱ってきますがそれを復活させる方法が紹介されています。これを知っていくと、さらに長くコンテナで栽培できます。
根張りが良い。通気性が良いので、酸素が豊富にあるため(土による)初期の根張りが良い。
YouTube『KAZ-おっちゃんねる』さんの【ブルーベリー栽培】コンテナ栽培→路地植えという動画の1分58秒~を見ていただくと、1年でかなりしっかりした根張りになっていて、十分に路地植えできる状態です。
コンテナ栽培のデメリット
メリットの多いコンテナ栽培ですが、デメリットも2つあります。
1つ目は、その見た目。さすがにコンテナにお洒落感はありません。麻のシートなどで隠したり色を塗ったりすれば目立たなくなるかもしれませんが、私はめんどうでやりません。
デメリット2つ目は水やり頻度が多い。
通気性が良すぎるので、真夏は朝と昼か夕方の2回は水やりの必要があります。とにかく乾きやすい。
コンテナの数が数十個も予定するなら、自作で自動潅水システム(1~2万円程度)を導入するのがおすすめ。もっとも一般の鉢栽培でも、例えばイチジクなどは、夏日(25℃以上)は1日2回の水やりは一般的。いずれにしてもコンテナや鉢栽培は、庭に地植えする場合に比べて水やり回数は増えます。
※注 近年は猛暑日、11月でも夏日になる異常気象のため、風が吹くとかなり乾燥しやすいので注意が必要。
高畝にコンテナを使う
コンテナを地面の上に設置すると、下から根がでて地面とコンテナが一体化します。
地植えの場合、排水性が悪いと根腐れして枯れてしまったり、生育が極端に悪くなることも。そこで高畝にして少しでも水はけを良くしますが、コンテナを地面の上に直接置くと、高畝になります。
しかもコンテナ栽培の欠点である水やり頻度も、根がコンテナの下に伸びれば勝手に吸ってくれるようになります。
ブルーベリーは浅根ですが、水を求めてコンテナの下に下に向かっていくので、水やり頻度を押さえることができます。
移動は根を切らないとできなくなりますが、コンテナの中に根鉢ができているので、地植えを移動するよりは活着は良くなると推測できます。
地植えで水はけが悪いところの対策として、やってみるのもありだと思います。コストはかかりますが、庭や畑の高畝の良さと、コンテナの良さを併せ持ったハイブリッド栽培で良いとこどりになります。
※現在、私はあぜ板を使い超高畝にして栽培しています。コンテナ栽培よりは、水やりが楽になります。
まとめ:ブルーベリー【コンテナ栽培の方法】と5つのメリット
ブルーベリーのコンテナ栽培。これから、もっと流行りそうな予感。日本のように梅雨時期前後に実がなる品種等は、水はけが重要。排水の悪い庭だったりすると、根腐れして成長が悪くなる可能性もあります。その点、コンテナはその心配が大幅に減ります。
- 果実が甘くなる。
- 通気性が良く根腐れしにくい。
- コスパが良い。
- 植え替えは10年に1回?
- 根張りが良い。
収穫用のコンテナは容量の割に安価で、良いことが多い。雨が少ない時期の水やりは、確実にやる必要はありますが、甘いブルーベリーが食べられるので。
このようなブルーベリー栽培を、私が実際に始めるきっかけとなったのは、YouTubeのイチジク栽培農家のイシズキちゃんねるさん。
ブルーベリー農家の石黒さんを訪ねた回で、栽培にコンテナを使ったていた映像をみたこと。そのときの動画のワンシーン ⇒(農場見学】ブルーベリー生産者の農場にお邪魔してアレコレ聞いてきた)。
上記の動画もチェックしてみてください。
もし生育が悪いときは、土壌の酸度を測定することをおすすめします。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。