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ウレアホルム(UF)の特徴と土壌PHへの影響

pH6.5

ウレアホルム入りの化成肥料は、施肥するとphが初期段階ではアルカリよりになると言われています。通常の化成肥料の場合はphを徐々に下げますが、あくまでも長期間での話。

ブルーベリーなど酸性土壌を好む植物の場合、問題がでる可能性があるので調べてまとめました。

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ウレアホルム(UF)の特徴とph

ウレアホルム(UF)は、尿素とホルムアルデヒドが反応して作られる、化学合成の緩効性肥料。

  1. 土壌中の微生物によって加水分解、ゆっくり分解・無機化されて肥料効果を発揮します。
  2. 肥料の主な特徴は、尿素がゆっくりと土壌中で分解されるため、植物に対して長期間にわたって窒素を供給できる点

ウレアホルムは土壌中の微生物の働きによって分解され、最終的には植物が吸収可能な窒素に変わります。この特性により、特に水稲(水がないときに施肥)や野菜の栽培に効果的な肥料として利用されています。この働きは有機肥料などと同じようなイメージ。

ウレアホルムは化成肥料の原料として使用されることが多く、肥料中の窒素成分の20~50%を占めることがあります。これにより、施肥後の窒素吸収効率が向上し、収量の増加が期待できます。一般的にはウレアホルム単体ではなく、成分を調整するため化成肥料と混合して製品化されます。

簡単にまとめると、有機肥料みたいな使い方ができる化成肥料。一般的な化成肥料は、即効性が高く施肥するとすぐ効果を発揮しますが、この肥料は油かすと同じように微生物に分解されて効果を発揮する緩効性肥料です。

土壌pHへの影響

論文や資料を調べましたが、はっきりと記載されているデータは見つけられませんでした。

  1. 施肥すると、どれくらいの期間で、phがどれくらい上昇するのか?
  2. phが上昇したあとphが下がる傾向にあるとされるが、どれくらい下がるのか?

これらについて調べましたがまとめると『phの変化は条件による』ので、明確な答えはありませんでした。

これは微生物が関与して効果を発揮するので、その微生物の数や種類、働きの度合いを数値化できないためだと推測。気温や湿度などによっても、微生物の働きが分かります。

このようなことから多くの文献では、ウレアホルムを施用すると『土壌pHに一時的な影響を与えることがあります』みたいな解説がされています。

ウレアホルム入りの肥料を与えると、phが0.5~1程度は上がることがあるようですが、また下がり始め元のphよりも少し低下することもあるようです。

メカニズムとしては、施肥後に尿素が分解される過程でアンモニアが生成されるため、土壌のpHが一時的に0.5~1.5程度の上昇が見られることも(初期のpH値などによって異なる)。

時間の経過とともに微生物の活動が進むと、酸性物質が生成されるため、土壌pHは元の状態に戻るか、場合によっては施肥前よりも低くなることも。

ただし緩効性肥料で、施肥量も大量に与えるわけではないので、急激な影響がでることがなくゆっくり変化するので、それほど問題になることはないです。少なくとも筆者のブルーベリー栽培のケースで、問題になったことはありません。

下記の『株式会社自然の休憩所』様も、ブルーネリー栽培でウレアホルムで問題ないとの記載があります。

ブルーベリー に合う肥料を求めて突き詰めていくとお茶や水稲の肥料にぶち当たる。アンモニア性窒素を与えろとよく栽培書に出て いる。当社で長年試験栽培した結果、絶対にアンモニア性窒素でなければならないかというとそうでもない。他の窒素 肥料の中ではIB態や尿素系やオキサミド、ホルム窒素(ウレアホルム)でも問題の無い生長を示している。

参考 ブルーベリー栽培 肥料 水やり ~自然の休憩所~ Berry’s Life ベリー公のブルーベリー栽培 株式会社自然の休憩所

適切な管理の重要性

ウレアホルムを使用するしないにかかわらず、ブルーベリー栽培は土壌pHの管理が重要です。

土壌pHは作物の栄養吸収に大きな影響を与えるため、施肥後の土壌の状態を観察し、必要に応じて調整を行うことが求められます。また、施肥による亜硝酸の集積が土壌の健康に影響を与える可能性もあるため、適切な施肥量やタイミングを守ることが大切ですが、ほぼ経験によるところが大きい。この辺りはどの植物や果樹栽培でも言えることがと思います。

少なくともブルーベリーは、やり過ぎより不足気味の方が枯れにくいと筆者は感じています。その点、即効性の化成肥料より緩効性肥料のウレアホルム入りの肥料は最適。

※phは定期的に調べ硫黄粉やピートモスなどで調整すると、枯れるリスクを減らせます。

シンワ測定(Shinwa Sokutei) の土壌酸度計 A 72724を購入しました。 土壌の酸度計はいろいろありますが、

環境への配慮と持続可能性

ウレアホルムは、持続的な窒素供給が可能であるため、施肥回数を減らすことができ、環境負荷を軽減する効果も期待されています。このため、持続可能な農業を目指す取り組みの中で、ウレアホルムは重要な選択肢の一つとなっています。

UF化成肥料はブルーベリーの肥料として使えるのか?

ウレアホルム(UF)やUF化成肥料は、ブルーベリーの肥料として使用できますが、注意が必要です。以下に、使用の可否とその根拠を示します。

使用できる理由

  1. 緩効性窒素供給
    UFは尿素を徐々に放出する緩効性肥料であり、ブルーベリーのような酸性土壌を好む作物でも、適切な量を使用すれば過剰な窒素供給を防ぎ、持続的に栄養を供給できます。これは、ブルーベリーが窒素過多に弱い性質を持つため、適切な肥料管理が重要であることに合致します。

  2. 土壌微生物による分解
    UFは土壌中の微生物によって分解されるため、微生物が活発な酸性土壌でも窒素供給が可能です。ブルーベリーの栽培環境は一般的に酸性土壌であるため、微生物が活性化しやすく、UFの分解が適切に進行します。

  3. 長期的なpH安定性
    UF施用後、初期段階で土壌pHが一時的に上昇することがありますが、時間の経過とともに酸性物質が生成されるため、土壌pHは元に戻るか、やや酸性に傾く傾向があります。ブルーベリーは酸性土壌(pH 4.5~5.5)を好むため、この特性はブルーベリー栽培に適しています。

注意点と使用のポイント

  1. 施肥量の管理
    UFは窒素成分が高いため、過剰施肥はブルーベリーの成長を妨げる可能性があります。推奨量を守り、必要最小限の量を施用してください。

  2. 土壌pHの確認
    UF施用後のpH変化を観察し、必要に応じて硫黄や酸性肥料を併用してpHを調整することが重要です。特に、ブルーベリーはアルカリ性土壌を嫌うため、施肥後のpHが上昇しすぎないよう注意が必要です。

  3. 他の栄養素の補充
    UFは窒素供給に特化した肥料であり、ブルーベリーに必要なリン酸やカリウム、微量要素(鉄、マグネシウムなど)が不足する可能性があります。これらの栄養素を補うために、UFを他の肥料と組み合わせることを検討してください。

使用の根拠と補足情報

  • 窒素供給の特性
    UFの緩効性は、ブルーベリーのようなゆっくりとした成長をする作物に適しています。急激な窒素供給を避けることで、根の焼けや葉の過剰成長を防ぐことができます。

  • 酸性土壌への適応性
    UF施用後の酸性化傾向は、ブルーベリー栽培にとって有利な条件を提供します。

結論

ウレアホルム(UF)やUF化成肥料は、一時的にphを上げるかもしれませんが長期間のことではないので、それほど影響は感じていません。

そもそも硫黄粉や酸性資材(ココピートや堆肥に近い風化したココチップ)の効果もあるので、影響が少ないと考えられます。適切な管理のもとでブルーベリーの肥料として使用可能です。

ただし、施肥量や土壌pHの変化を注意深く観察し、ブルーベリーの特性に合った施肥設計を行うことが重要です。もし即効性が必要なら、他の肥料、例え硫安(硫酸アンモニウム)を1000倍くらいの液肥にして併用することで、より効果的な栽培が期待できます。

※緩効性肥料の中では安価なのが、筆者が一番使う理由ですが。

ウレアホルム(UF)入りの化成肥料を使うメリットは、IB化成より安く入手でき有機肥料、例えば『油かす』みたいに、ゆっくり肥料を
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