「増税するなら、まずは国会議員を減らせよ!」
「本当に減らしても大丈夫なの?」
こんな議論は、極端思考法を使えば分かりやすい。今回、例題として政治ネタを取り扱ってみました。
極端思考法とは?
物事を極端に考える思考法のこと。
例えば国会で税金を上げる議論を始めると、「まずは国会議員を減らせよ」という人がいます。
2017年末現在、国会議員の人数は、衆議院465人、参議院242人。
そこで極端思考法で考えると、次のようになります。
「国会議員を1人にする」
首相1人だけ。国家権力を1人に集中させます。
「良かったですね!議員も減らせるので増税されませんよね?」
な~んてことにはならない。
憲法も1人で変えられる。しかも好きなように。自分の思うままに国を動かせる。
ただし問題山積み。
もし日本が他国から攻撃を受けたら、1人では指示すらまともに出せない。大災害の時、1人で対処できるでしょうか?
外交はどうする?自分が他国に行くと、日本はどうする?
これが極端思考法です。
それで国家を動かせるでしょうか?
もしその1人の国会議員が良心的な政治家だとしても、増税は確実にされます。
国会議員を減らすと、すぐ増税される
まず国会議員を減らすと、まずいことが発生します。
「ダメだ、こりゃ・・・」
国王ではなく良心的な国会議員が1人だと、法案を立案するのも困難。議論もできない。
すると官僚が絶大な力を持ちます。官僚にすべて任せるしかないですよね?
国会議員が1人だったら、もはや国民から意見をくみ取ることも難しくなります。地方なんて置き去り。
簡単な計算です。
国会議員は選挙で選ばれますが、あまりひどいことをすれば、次の選挙で落選します。
官僚は選挙で選ばれません。つまり、自分達の権力(既得権益)を守るために、なんでもできる。
財務省は国の財政を正常化させたいので、思い切った大増税をすぐにするでしょう。
政治家を極端に減らすと、増税はむしろ早まる。官僚の人数が増えるので人件費は減らないか、むしろ増える。
というように、極端思考法を使うと、分かりやすくなります。
中途半端に考えるから、物の本質が見えなくなるので、そういうときは極端に考えてみるわけです。もちろん、いまのは仮定の話ですよ。
政治家を増やしたら?
政治家を1万人くらいに増やしたらどうなる?
現在は人口によって議員の数が変わりますが、地方も都市部も平等に政治家を配置します。
すると、地方の影響力が増すので、地方創生が進みます。当然ですよね。予算の割合を増やす法案を出しても通りやすい。
1万人もいれば、かなり細やかに問題を集めることができます。法案もいまより多く出されるでしょう。早く問題が解決できるかもしれません。
それによって、いままで官僚や公務員がやっていた作業も、国会議員でできるようになるので、公務員を削減できます。
結局、政治家を減らしても税金は増えるし、増やしても変わらない。むしろ、良い法案ができる可能性だってあります。
もちろんこれも1つの仮定。
今と変わらないかもしれない。中途半端に増やしても分かりづらい。
だったら・・・国会議員をさらに増やすと、問題点はさらに浮き彫りになります。
国民全員を国会議員にしたら?
1万人なんて分かりづらい。だったら国民、つまりあなたも私も国会議員にしてしまえ!
つまりあなたも私も、全ての人に、選ぶ権利があるわけです。
増税法案は全て却下されますよね?
そりゃ、痛みを伴うことなんて誰もしたくないから。
財政が苦しくても、年金は下げたくない。医療費も負担を減らせ。私たち国民に都合の良い法案ばかりが成立するでしょう。
そうなると、日本の財政破綻は加速するのは間違いありません。
ギリシャを見ていれば、それがわかりますよね?
多数決が良いとは限らない
極端思考法で、日本国民をすべて国会議員にすると危険。
全て多数決にすれば良いような気がしますが、国民が全て論理的な思考ができるわけではないから、大変なことになるでしょう。
目先の損得でしか考えないのが私たち。それでは危険だから、長期的に考える政治家が必要なわけです。
まあ選挙があるので、せいぜい3年くらいの短い期間でしか検討できないのが欠点です。
本来なら、早く増税しないと国が破綻して、年金もなくなり、医療制度自体が破綻しますからね。
国民をすべて国会議員にして、議決権を与えると国の破綻が加速する。
ちなみに破綻を食い止められる方法は、今のところ実現すると上手くいきそうなアイデアは、これくらいしかありません。
まとめ
極端思考法、面白いですよね。
あ、そうそう。国会議員を減らしたら、地方の議員が減っているので、都市部の力が強くなっています。これで良いのかな?
人口で国会議員を割り当てるのは、本当に正しいのでしょうか?
なんか、違う気がするけど。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。