PICとPICAXEは、マイコン(CPU)としては知名度が高い。
あとで詳しくご紹介しますが、PICAXEはPICと内部はほぼ同じもの。つまり使える場面はほぼ同じ。
「では、なぜ2つに別れているのか?」
PICが先に開発されて、その後に教育用という目的で設計されPICAXEが作られました。
「どんな人が使っているのか?」
高校生などが中心。年間何千人もの生徒が、勉強にPICAXEを使っているということのようです。(公式ページにて確認済み)
PICAXEは、PICを初心者が使いやすく分かりやすいように、設計したマイコンということ。
具体的には、PICはアセンブラやC言語と呼ばれるものでプログラムを書いていくのですが、PICAXEはBASICと呼ばれる英語と数学を足したような言語でプログラムできます。
なんかBASICって、優しそうなイメージですよね?
もし電子工作やマイコンについて、これから学びたいならPICAXEの方が分かりやすいでしょう。
PICとPICAXEの用途
さきほども簡単に触れましたが、PICとPICAXEは、内部的にはほぼ同じ。
例えばPICAXE-08M2は、PICの12F1840を元に作られたマイコンです。
左右で中身は、ほぼ同じ機能です。
PICAXE(少し高い) | PIC |
PICAXE-08M2 | 12F1840 |
PICAXE-14M2 | PIC16F1825 |
PICAXE-18M2 | PIC16F1847 |
PICAXE-20M2 | PIC16F1829 |
PICAXE-20X2 | PIC18F14K22 |
PICAXE-28X2 | PIC18F25K22 |
PICAXE-40X2 | PIC18F45K22 |
情報元 https://picaxe.com/what-is-picaxe/
中身が同じマイコンなので、かなりのことができます。
PICAXEの欠点
PICAXEはプログラムが、比較的かんたんなBASICを使えます。その分、付加価値がついているので、お値段が少し高く設定されています。
もう1つ欠点があります。それは処理速度がPICと比べてスピードが遅いこと。
なぜ遅いのかというと、プログラムの難しいことはPICAXEに搭載さいれているプログラムで翻訳してカバーしてくれるのですが、PICは人間にその翻訳をさせているので早いわけなんです。
それを、ちょっとロシア語と日本語の言葉を例で説明します。
といっても説明が難しいので、枠内の文章は飛ばしてもらってOK。
遅い理由はこれ。
↓
通訳が必要なので遅くなる!
例えば、PICAXEがロシア人だとします。ロシア人のPICAXEさんは、ロシア語しか話せません。一方、あなたは日本語と少しだけ英語が話せます。
そこであなたは、なんとか英語で会話して、通訳さんにロシア語で伝えてもらいます。
間に通訳の方が入るので、会話に時間がかかります。なんかめんどくさいですよね。これは時間がかかる。
一方、PICさんがロシア人で、あなたもロシア語ができるなら、通訳を介さなくても意思疎通ができるので会話は早いですよね。
「私、ロシア語はできない!」という方が大半だと思います。そこでまず、ロシア語を覚える必要があります。負担が大きいですね。
だから最初はPICAXEを使って、通訳に頼るわけです。そして慣れてきたら、PICを勉強して覚えましょうという流れが良いと思います。
PICAXEで使うBASICも独特の言語なので、いくら簡単だといっても初めての方は暗号に見えるでしょう。ある程度は頑張って覚えてください。
まとめると、
PICはロシア語のように、1から新しい言語をおぼえなきゃいけないけど、通訳なしで会話できれば早い。
PICAXEは、なんとなく英語っぽい言語でプログラムするから、PICよりも覚えやすいけど、翻訳してもらわないといけないから、処理にちょっと時間がかかる。
という感じ。
もし今後、仕事で使いたい、マイコンを使い倒すつもりだったら、最初からPICにチャレンジするのもありです。かなり覚悟は必要ですが。
でもまあ、手軽に趣味でLEDとかモーターをちょっと制御したいのであれば、PICAXEを入門すれば良いのではないかと。
初心者はいずれにしても、使いこなそうと思えば、苦労はされると思います。
それなりの覚悟がないと、おそらく挫折します。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。