いちじくの実がつく時期が早くなっています。近年、温暖化の影響で早く芽吹き、成長も早くなってきているので、実は6月には大きくなる枝もでてきます。
一方で実付きが悪い品種や、鉢増ししたり地植えした場合にいは、結実が遅くなるケースも。これを知っていないと、剪定して結果するハズだった枝を剪定して落としてしまうことに。
いちじくの実がつく時期
- 5月の終わり頃~秋まで実がつきます(地域差や気温、苗の状態によって変わります)。
5月、6月、7月、8月、9月・・・10月になっても実がつくケースも。
参考 イチジク果実の生育日数と生育期間中の積算温度による収穫期の予測
問題はその実が年内に熟して収穫できるのか?
収穫の限界時期から逆算すると、いつまでに実が着果すればいいのかが分かります。
ちなみに5月にすでに着果されている方も。
これはイチジクの実で確定❓☺️
着果から収穫まで80〜90日とのことだから、食べられるのは8月頃❓9つもついてるけれど摘果とか必要❓🤔#ベランダ菜園#いちじく pic.twitter.com/zbH7WwhhZw— 茶々丸 (@EKchachamaru) May 24, 2024
11月に実がついた事例。さすがに気温が下がっていくので、いずれ落果すると思います¥が、着果だけなら秋でも実をつけます。
いちじくダルマティ
暖かいけどさすがに11月だからなぁ実を付けたけども🤔 pic.twitter.com/7z9HN5tKnU— 緑化計画 (@konton2468) November 5, 2023
いちじくが熟すまでの日数
福岡県農林業総合試験場のデータによると、おおよそ結果(枝に小さな実ができる)してから90日以内には熟すとされています。ただし品種によって異なります。
下記はあくまでも目安です。
- 桝井ドーフィンでは80日程度。
- 蓬萊柿で85日程。
下記の資料には、実が付き始める時期や完熟までの日数がまとめられています。
参考 イチジク果実の生育日数と生育期間中の積算温度による収穫期の予測
この日数は平均気温によって変わります。
例えばフォーフィン、6月の初旬に実がつけば、8月の中旬には収穫できます。気温が高いと、80日に達していない75日とか、もう少し短い期間で熟すことも。
8月初旬に実がつくと、気温が下がり始めるので、80日ではなく90日以上、10月末くらいまで熟すのに日数が必要になることも。
着果から熟して収穫適期になる日数は、天候や木の状態等によって変わるので、あくまでも目安。
近年、温暖化、暖冬の影響で収穫時期が長くなる地域もありますが、冷夏や早めに冬が訪れることもあるので、長期予報も確認しましょう。
参考 気象庁|季節予報 (約1か月先までの予報)
参考 全国の3か月予報 気象庁|季節予報 (約3か月先までの予報)
ここで紹介した日数は、私の栽培しているケース(中間地ですが若干、温暖な地域)。2023年は、8月のお盆を過ぎてから実がついたのですが、年内(12月7日)に収穫することができました。
逆算して着果を促す
11月も日中は20度を超える日もあり、実がギリギリ熟しました。一番遅い実は12月6日か7日に収穫。おそらく100日とか120日くらい日数がかかっているかも。
おそらく気温が下がると90日では日数が足りず、100日以上熟すまでに必要な可能性もあります。
そこで私は、安全をみて摘芯はお盆の頃に行うようにしました。温暖な地域は摘芯は遅くしてみるのもありだと思います。
着果を促すなら、この例でいえば7月末がギリギリ。できれば7月の上旬が安全ですね。
参考 イチジクの生産安定技術の確立:福岡県農林業総合試験場の資料
栽培の仕方などによっても変わるかもしれません。収穫後期で肥料が不足していたり、病気で落葉して葉数が少ないと光合成が低下して味に影響はあるかも。また家の庭ですと、単純に秋になると太陽の位置が低く、垣根やお隣の家で日陰が多くなり、日射量が低下して糖度が下がる可能性は考えられます。
栽培初期は摘芯は遅めに
収穫から逆算して、収穫できない実から上の葉や枝を落とす摘芯、剪定すると実が大きくなると言われています。私の場合は、摘芯する時期は7月の初旬~15日くらいまでに行います(摘芯すると実付きは良くなる)。
でも私が栽培している地域は、他のYouTubeの方の地域とは違う可能性もあります。そこで栽培1~2年目は、無理して摘芯せずに育てる選択肢もあると思います。データをとるためです。その年が暖冬だとすると、遅くまで収穫できる可能性もあります(枝に実がついている前提です)。
参考 全国の3か月予報 気象庁|季節予報 (約3か月先までの予報)
それらを踏まえて、来年から方針を決めても遅くはないと思います。実を残しておいたら1枝あたり、後3個、4個、収穫できたかもしれないですから。
1つの枝に上から1~2個が、収穫が間に合うかギリギリくらいなのが、私はベストだと思っています。すべて収穫できるのは良いのですが、実はあと何個か収穫できた可能性があるからです。コンビニの在庫管理に似ています。
まとめ:いちじくの実がつく時期に注意
日本は温暖化の影響で、いちじくの実がつく時期、いままでの常識が変わりつつあります。
私は11月末くらいまでは、収穫できると想定して施肥したり摘芯します。プロ農家ではないので良い意味で、てきとう(適当)に。
長期予報も確認しながら、実付きの状態をみつつ、摘芯で収穫時期もある程度はずらすこともできます。まあ、私はそこまでこだわっていませんが。もしたくさん収穫できたら、ご近所さんにおすそ分けすれば良いと思っているので。
2024年の場合、ドーフィンが6月に着果した枝もあったのですが、7月まで実がつかない枝もありました。そこで摘芯を早めに行い着果をうながしました。このようにすると、8月の後半から収穫が始まり、9月後半、10月後半まで収穫が長くできます。
品種や同品種でも個体差があるので、個人で栽培するなら収穫時期がずれる方が助かります。一気に収穫しても、イチジクはあまり保存ができないので。
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参考 イチジクが実らない?地植えで失敗しないための2つのポイント
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。