農薬を使う場合には、害虫が薬剤抵抗性が付かないように、種類の違う薬をローテーションして使う必要があります。
同じ農薬を続けて使うと、虫が薬に対して耐性、抵抗できるようになります。1回目に使ったときに生き残ってしまった薬への耐性が強い虫の次の世代は、さらに薬に強くなる傾向に。もしそこで同じ農薬を使うと、さらに生き残る虫が増えます。
この繰り返しで、どんどん効果がなくなり野菜が穴だらけ、虫だらけになってしまいます。これが農薬を使う注意点。
種類の違う農薬とは?
違う種類とは、単に名前の違う農薬ではありません。農薬は系統ごとにコードで分類されています。そのコードが異なる農薬を使い農薬をローテーションします。
RACコードは、このように分けられています。
殺虫剤:IRAC
殺菌剤:FRAC
購入される場合には、RACコードを確認して系統を変えましょう。
例えばマラソン乳剤は、RACコード I:1Bという系統です。もしこのコードが同じですと、害虫が耐性をもってしまい効かなくなっていきます。ご注意を。
スミチオン乳剤のRACコードも1B。ただし同じ系統でも、マラソン乳剤とスミチオン乳剤を混合したスミソン乳剤という農薬が販売されていますが、同じ系統ですが同時にこれを1回だけ使うのであれば耐性はつきにくい。
繰り返しになりますが、メーカーが違うので農薬名が違っても、主成分が同じ農薬であれば耐性ができるので、その農薬の主成分、どの種類の成分を使っているのかを把握しないと失敗します。プロの方は、毎回、種類を変えて虫が耐性を付けないように何種類もの農薬を、ローテーションして使っています。
薬A → 耐性が付かない薬B → 薬C → 耐性が付かない薬B → 薬C → 耐性が付かない薬薬B → 薬A
農薬の使用回数の制限で何度も使えないタイプの場合、ローテーションできないので薬D、薬Eと別系統の農薬を追加すると効果的。
農薬の系統の一例。
カーバメート系、ネオニコチノイド系、合成ピレスロイド系、有機リン系等。
下記のような情報も参考に。アクセス先はPDFです。
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00322997/3_22997_156112_up_j2p4blcz.pdf

釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。