勢いの良いシュートがしおれたら、かなり危険なサイン!
新梢がしおれる原因として、筆者の経験や調べたことをまとめると9つの原因が考えられます。
この9つの原因の中で、筆者がもっとも多く失敗を経験したのが根腐れやコガネムシの幼虫の被害。これらの問題について詳しく解説し、適切な対策方法を紹介します。
新梢がしおれる症状
勘違いしやすいのが、真夏の新梢のしおれ。真夏(夏日25度以上)が11月になるまであったので、高温障害なども考えられました。私が対策を失敗したのは、暑さや水不足でしおれたと判断したこと。
のちに分かることですが、おそらくこのときに、コガネムシや根腐れで根がダメージを受け始めていたサインだったこと。
それなのに株元から元気なシュートの新梢がしおれるので、水やり回数を増やしてしまいました。もし根腐れが原因だったら、水やりを控えなければ、さらに追い打ちをかけて悪化させてしまいます。
枝の新梢のすべてはなくても、いくつかがしおれていたら危険サイン。もちろん猛暑日で日差しが強い日は、多少のしおれはでますが程度の差です。しおれるのは、根がしっかり水を吸えていないため。なんらかの障害が発生している可能性大。
ここで乾燥が原因か、それ以外かが分かれ道。私は水が不足していると、判断を間違えて悪化させてしまいました。
コガネムシについても同じ。秋と春先にコガネムシに効果があるダイアジノン5という農薬を散布しているので、頭の中からその可能性を除外しました。秋になって、細根が全くないことに初めて気づきました。その時にはほぼ手遅れ。
根腐れの原因と症状
根腐れは、植物の根が過剰な水分や病原菌によって腐敗する現象です。これが進行すると、植物は必要な水分や栄養を吸収できなくなり、新梢がしおれる、葉が変色するなどの症状が現れます。
典型的な症状には以下があります:
- 土の表面が湿っているにもかかわらず植物全体が萎れている。
- 葉が黄色や茶色に変色する。
この症状が発生していたら、かなり危険な状況です。最悪を覚悟しつつ対策を行います。このような根腐れを防ぐためには、水はけの良い土壌を使用し、必要に応じて植え替えを行うことが重要です。
しかし、筆者はここでもミスをしました。用土に排水性の良い鹿沼土を半分混ぜていたので、根腐れはないだろうと考えてしまったこと。しかもかなりの高畝にしていた油断もありました。
コガネムシの幼虫による被害と対処
コガネムシの幼虫は土の中で植物の根を食害し、根の健康を損ないます。これにより、植物は栄養不足となり、次のような症状が現れます:
- 葉が黄色や茶色に変色する。
- 新梢や全体がしおれる。
幼虫の被害を防ぐには、土壌のチェックや適切な駆除方法を検討することが必要です。しかし、先ほどもお伝えしたように農薬を使っていたのと、いままでコガネムシによる被害をほとんど受けていなかったので油断していました。
もしここで、表面を少し掘り細根があるか確認すれば、もっと早く気づくことができて大事に至ることはなかったと悔やんでいます。
下記にて、実施にコガネムシにやられたときの対処などをまとめています。
早期対策の重要性
根腐れやコガネムシによる被害を最小限に抑えるためには、早期発見と適切な対応が重要です。以下の対策を実施しましょう:
- 根腐れの場合:水はけを改善し、必要に応じて植え替えを行う。
- コガネムシの場合:幼虫の駆除や土壌管理を徹底する。
適切な管理により、植物の健康を保ち、被害を防ぐことが可能です。
夏に植物の新梢がしおれる原因を特定し、迅速に対処することで、植物の健康を守りましょう。
根腐れ対策
鹿沼土やココピート・ヤシガラピート、木材チップや腐葉土など大粒サイズを1割くらいを混ぜて排水性を改善します。
また高畝にすると梅雨時期の雨対策になりますが、それでも根腐れはするので定期的な木の三活は必要です。
注意点としては、排水性が良すぎると真夏は水切れで最悪は枯れるので、排水と保水のバランスが重要。とくに樹のサイズと根の張りのバランスの把握は、初心者には難しいので経験値を徐々にあげていくしかありません。これは例えば英語の教科書を読んだだけでは、英会話がすぐできないのと同じで、場数を踏んで経験するのが近道です。
ただし筆者の経験では、鉢植えの場合は根腐れよりコガネムシにやられる方が多い。鹿沼土とピートモスなどを1:1に配合して、鉢増しを1~2サイズアップぐらいであれば、よほどのことがない限り根腐れは経験していません。
例えば5号ポットから、いきなり菊鉢の深めの10号サイズにして、毎日朝夕に水をたっぷり与えると、さすがに鉢底の方から根腐れする可能性は高くはなります。排水性が良くても過信は禁物。鉢植えの場合は、鉢を持ち上げて前日より軽くなっているかで判断すると失敗がなくなります。
下記では、排水性の良い用土の配合について、具体的にまとめています。
コガネムシにやられた苗を助ける方法
強剪定して、根のサイズにあった鉢に植え替え。通常は鉢サイズは小さくする。例えばいままで8号鉢であれば、6号や7号へ小さくする。根がかなりなくなっている場合には、さらに小さく5号程度の鉢やポットにする。
細根がないので、ほぼ挿し木と同様の管理をする。
もしまだ樹に力があれば、この対策で復活します。ただし秋など季節によっては、復活は来年の春以降まで結果は分かりません。最低でも新梢がでてくるまで数か月はかかります。
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。