「うなぎ釣りは禁止!」
「絶滅危惧種なのに、ダメ!」
そんなことをいう方もいるようです。たしかに一理あり。だからこそ、うなぎが将来、絶滅する可能性があるということで、完全養殖の研究がされています。
すでに完全養殖は成功していますが、コストがまた天然ウナギよりもコストが3倍くらいで商業としては、もう少し時間がかかりそうですが、絶滅の危機はほぼ回避できそうな流れ。
近い将来、クロマグロなどと同じ様に、うなぎの完全養殖は確立されるもとの私は期待しています。
目次
うなぎ釣り禁止と規制の現状
近年、ニホンウナギの資源が減少しており、各地でうなぎ釣りに関する厳しい規制が設けられています。これらの規制は、主に資源保護と違法取引の防止を目的としています。
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漁業権と規制: 多くの都道府県では、うなぎを含む内水面での釣りや漁は、漁業権を持つ者以外には禁止されています。例えば、鹿児島県では全長21cm以下のうなぎは通年で採捕禁止であり、網や筒などの仕掛けを使用した採捕も禁止されています(参考:養鰻場ドットコム)。
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採捕禁止期間: 島根県では、全長30cm未満のニホンウナギは年間を通じて採捕が禁止されており、特に11月から翌年3月31日までの期間は親うなぎの保護が強化されています参考:島根県:ニホンウナギの採捕の禁止について。また、熊本県でも産卵場へ向かう親うなぎを保護するために採捕制限が設けられています参考:うなぎの採捕制限について / 熊本市。
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違法取引の問題: ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されており、違法な漁業や取引が問題視されています。特に海外から密漁されたシラスウナギが流通していることが指摘されています参考:鰻釣りは違法?規制と漁業・取引について | 養鰻場ドットコム。
これらの規制は、ニホンウナギの資源回復を目指す重要な取り組みであり、釣りを楽しむ際には各地域の規則を遵守することが求められます。
ただ禁止の期間が設けられたり、捕獲するサイズに制限がありますが現状、釣りが全く禁止されているわけではありません。
釣り禁止の効果
うなぎを専門に釣りをされている方は、釣り人口のごくごくわずかだと思います。
それよりも商業的に、稚魚であるシラスうなぎを細かな網で根こそぎ獲っているのが、よほど問題のような気がしますが、なぜか叩かれています。
私は狙ったことはありませんが、河口付近で釣りをしていて、釣れたことは希。偶然に釣れるほど、簡単な釣りではありません。
では、釣り人が釣ると、うなぎは絶滅するのでしょうか?
釣る数なんて無視できる
YouTube 釣りいろはさんの動画『【衝撃】近所の用水路で大うなぎを釣り上げろ!』
仮にうなぎを専門に狙う人がいて、1年で100匹を釣ったとします。← 根拠がないけど。
専門に狙う素人の釣り師が、日本に1000人と仮定。(そんなにいるかな・・・)
1年で10万匹、減ることになります。
漁獲量をトン(t)に換算してみましょう。
だいたい1匹150~200gと言われているので、ここでは200g、0.2kgとします。
10万(匹)×0.2(kg)÷1000(トンに換算)=20トン
ちなみに天然うなぎの漁獲量は100~200トン。1割も釣ると、獲りすぎのように思いますね。あくまで机上の計算。(シラスウナギは4トン弱ですが、それは稚魚での話)。
ところが、プロの養殖をされる方は、稚魚(単に”しらす”という方も)のときに、ごっそり1億匹くらいの数の稚魚を獲っています。だから天然うなぎが減少する大きな原因と考えられるのですが。
もし、うなぎの数を増やそうと思えば、プロの捕獲を禁止するのが先で、はるかに効果的だと思います。例えば数年間、ウナギ捕獲禁止とか(うなぎ専門店は倒産)。
所詮、アマチュア釣り師の影響なんて、プロに比べるのも申し訳ないレベルです。
そもそも釣りができるポイントは、日本全国の河川ではごくごくわずか。釣り禁止の場所があまりにも多く、ほぼ手付かずな状況です。近年、海釣りですら釣り場が激減しています。釣り人が釣ったくらいでは、絶滅することは考えられません。
天然うなぎの生息数(資源量)って、実は分かっていない?
1つ、大きな疑問があります。
こちらのグラフを見ると、
ニホンうなぎ 内水面漁業・養殖業魚種別生産量累年統計(種苗採捕量)(1957年-2012年)
詳細グラフはこちら。
1957年と2012年のシラスうなぎの捕獲した量を比較すると、204トンと2トン。
1/102(102分の1)と分数で書くとイメージが湧きにくいですが、204-2=202トンもの差があります。
お小遣いが20400円だったのに、それが200円になったと考えれば、激減でしょう?
もし、これが本当だとすると、うなぎの希少性は相当なもの。1匹10万円くらいしてもおかしくないけど・・・・
だけど、そうはなっていない。何か、おかしい。
- ホントに、激減したの?
- それとも昔は、それくらい獲らないと、育てられないくらい技術が低かったの?
もう1つ分からないことが・・・
いろいろ調べたのですが、天然うなぎの生息数が、一体、どれだけいるのか?
騒いでいる割には、実は、ほとんどデータとしては、分かっていないようなのです。
「じゃ、適当に騒いでるの?」ってこと。それとも、何かの利権なのかな。知らないけど。
なんか稚魚の捕獲量だけで、結論づけている気がする。
あくまでもシラスうなぎの漁獲数が減ってきたから、親も減っていると推定しているだけのような。
根拠が素人目にみても、おかしい。
ここも、調査がされていません。
あくまでも大型の河川などでの話しで、小さな川はたくさん日本にあります。そこで生息している鰻は、実はかなりいるのではないかと考えている方もいます。
うなぎを年間、数百匹、釣り上げる方もいますが、普通に1本の竿で釣りをしているだけで、そんなに釣れるのです。(釣れない日もあるでしょうけど)
漁師さんのように、何百本もの針を河川に沈めて、釣り上げているわけではないのですから。もしかしたら、隠れうなぎがたくさんいたりして・・・
ということも、資源としてカウントされていないようです。
絶滅危惧種なのに・・・そんなに釣れるのが、何かおかしい、ひっかかる。
釣らなくてもうなぎが減る原因
「釣り人が釣る鰻の数は、多くない」と、私は考えています。
それよりも、うなぎの生育環境が悪化している方が問題。
物理的に遡上できない。
さきほど紹介した、釣りいろはさんの動画の用水路も、コンクリートで固められていますね。
まあ、いまはコンクリートの下に魚の隠れるところを設置しているハズなので、多少は住みやすく改善されていると思います。行政に期待!
何とか小さな魚が登ろうとしていますが・・・鳥のエサになっています。あの中に、シラスうなぎなどは、いないのかな?
魚道みたいなものを設置している川もあるけど、全部の魚が魚道を発見できるわけではないと思う。
本気で、絶滅を防ごうと思うなら、河川の管理のあり方を早急に議論して、実行しないと間に合わないかも。近年の自然災害や温暖化の影響が大きい可能性も。
生息地、全域で調査すべき
生息域というのは、日本中の大小、全ての河川、小川までが調査対象です。
災害との兼ね合いもあるけど、うなぎを本気で増やそうと思うなら、早急に日本全国の小さな川、小川まで含めて、うなぎ(他の魚も)が遡上できるのか調査すべき。
河口堰など、超大型の建築物が設置され、シラスうなぎに立ちはだかっています。あれも、魚が遡上しにくくしているはず。
釣り人が釣って減る数より、環境破壊で減る数の方が多いのは、想像できますよね。
- 生息数
- 生息環境
最低限、この2つを調査すると、生息数が多いところ、少ないところがあれば、そこからうなぎを増やす、ヒントが見つかるかもしれません。
疑問
そもそも日本で成長した親のうなぎの子供が、また日本に戻ってくるのかな?
実は隣国に遡上していたりして・・・
日本にやってくるシラスうなぎは、他国の親が生んだうなぎだったりして。遺伝子調査で分かると思うけど。
調査が簡単にできるようになった
「そんな、全国で調査って、莫大な費用がかかるでしょう?」
もちろん、人件費、調査費用は必要になります。
実は、近年、科学の革新的な進歩で、いちいちうなぎを捕獲しなくても、水を採取するだけ。
その水から、含まれている遺伝子情報を解析すると、生育数の概算が分かるようになりました。
採取した周辺、数百メートルにいるうなぎの生育数が、ある程度、予測できるようになっています。
「すごくないですか!」イチイチ、うなぎを捕まえなくても、生育数が分かる技術って。
もし、本気で調査する気があるなら、この最新技術を使えば、うなぎの生育数を概算で出せるハズです。
早急にやって欲しい。
あ、すでにやり始めているかも。
天然うなぎの漁獲数が減った本当の理由?
ところで天然うなぎが減ったとされる根拠、もっと詳しく調査した方が良いかも。
- 天然うなぎを専門に捕獲する人が、高齢化して漁獲数が減ったのも、原因の1つかもしれません。
- 異常気象(高温)で減少している。
- 病気説。
- 海流が安定しないため、稚魚はたくさんいるのに日本に近寄れない。→ 海洋を調査。黒潮大蛇行の影響も?
- シラスうなぎの遡上する川がコンクリートで固められて、生育に適さない環境に変化した。→ 全国で調査の必要性。
釣り師が釣ったくらいで、うなぎが絶滅するのはあり得ないと思います。
モラルの問題で釣るな?
「絶滅危惧種なのに、けしからん!」
論理的な思考ではなく、モラルの問題、あるいは感情的にダメだと言っているのでしょう。
ここまで記事を書いていますが、私がこれまで釣ったうなぎは、たぶん子供の頃に1匹、2匹くらい。
どちらかというと、アナゴが釣れてしまいます。たぶん、これからもうなぎを専門に釣ることもないでしょう。
もし、釣りがダメだというなら、「うなぎを食べるな!」と、訴えた方が自然だと思います。
釣って食べる数 < 釣り以外で食べる数
まあ、私は専門的にうなぎは釣りませんけど。
釣りができない場所だらけ
もし私がうなぎを釣ろうとすると・・・
- 駐車場があるところ。
- 足場が良い、安全な所。
- うなぎが良そうなところ。
これらを最低限、満たしているのが条件です。
ところが実際の河川は、駐車できない場所が大半。崖や、草むらで怖いところもあるし。
釣りユーチューバーが釣っていますが、おそらくうなぎがいる大半の場所は釣りができないので、相当量の数が生き残っているはずです。
たぶん、河川で釣りができるのって、0.0・・・1%。計測不能なくらい、多くの場所で生きているはず。
だから釣り禁止しても、大して変わらないでしょうね。それより、先にやるべきことがあるのでは?
うなぎを食べるの禁止
もしうなぎが減っているのが、人間が捕獲するのが原因だったとしたら、
- うなぎが増えるまで獲らない。(プロ、釣り)
- うなぎを食べない。
うなぎの捕獲・販売を5年、あるいは10年以上?・・・禁止して、増加の効果を確認するしかないと思います。
釣り人だけに我慢を強いても、効果はない。だけど、それを実行できるか、いまは疑問。
禁止した責任は、誰がとる?
「うなぎの捕獲、食事は禁止」という、単純な話で終わらない。
税金が投入されるから。
「なんで?」
当然、それで商売して生計を立てている方も多数いらっしゃいます。
うなぎ専門店は倒産し、その従業員は解雇。炭(すみ)業者も大打撃。
さらに問題なのは、うなぎを料理する技術伝承は、大半が破壊される。
それらを防ぐ政策に、莫大な補助金など税金が必要になるでしょう。
もし根拠がハッキリして、本当にうなぎが絶滅してしまうことを考えると、これは仕方のないことです。
しかし、その前に、しっかり調査してからでないと、相当な経済的な損失が発生して、大きな責任問題に発展します。
だからはやく調査して、結論を出して欲しい!!
禁止する手順は間違えないで!
うなぎ関連の漁業関係者、うなぎ専門店などへの、業界団体への説明・資金的な援助などは当然、先に決定してから、禁止すべきです。
でも、本当に絶滅するのか?
それを、早急に調査すべき。
ちょっと、気になる記事を見つけました。
売れ残りのうなぎの行方
絶滅危惧種なのに、スーパーで売れ残っている。
「なんで!?」
絶滅危惧種だから、本来は高いハズなのに、それほど高くない。
世の中、疑問だらけ。
漁獲高が昭和40年代と比較すると、激減しているハズなのに、それほど高くはなっていないのが疑問。
「もしかして、昭和の時代、獲りすぎて捨てていたんじゃないか?」
そんな、もったいない疑惑も。
「まさか、捨ててるんじゃないよね!?」
漁獲量が激減している割には、手軽に手に入るのが、その証拠。
なんか、世の中、不思議。
かなり輸入しているらしいけど、スーパーで普通に国産が手軽に手に入るし・・・
高い、入手しにくいのは、『土用の丑の日』くらい。
なんか、おかしい。
まとめ:うなぎ釣りが禁止
うなぎ釣りはダメ?
繰り返しになりますが、うなぎの絶対数を考えても、釣り人がうなぎを釣らないくらいで、増加するとは思えない。
やるならプロの方を辞めさせるべき。
食べないように、禁止すべきです。
それと合わせて、釣り禁止を訴えるのが、自然な流れだと思います。
なんか、順番が逆だと思う。
そもそもうなぎを食べず、獲らないで、本当に増えるのか?
もしそれで増えなかったら、一体、誰が責任をとってくれる?
「原因は他にありました」では、大問題になります。一刻も早い調査と研究をお願いします!早急に。国が予算を短期に、何百億でもかけてドカーンとかけてやってもらいたい。
生育環境が悪化していたので、食べず、獲らなくてもウナギが増えませんでした。申し訳ございませんでした。ではすまない。
それらも綿密に、いますぐ調査・研究してください。(すでに、調査中かも)。
根拠、早めに示してください。
もし、環境の問題だとしたら、資源を使わずビルや街を建てるのをやめ、(科学)技術を捨てて、原始時代に戻らないとダメかもしれません。
まあ、無理でしょうけど。
一番現実的なのは、ウナギ1匹が産む卵が500万個とも言われるので、完全養殖、早く成功して欲しいな~
他の根魚なども、低価格で完全養殖できないかな。
とか、いろいろ考えていたら朝の4時過ぎ(汗)
寝ます。
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釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。