人生でもっとも最悪で悲しいときに、ペットタクシーを初めて使いました。普段なら料金が気になるのですが・・・
病院の方たちが愛犬の爪を切って、体を綺麗に拭いてくれている間、私は、折り畳み椅子だけが無動作に置いてある、静かで小さな控室で待っていました。
どれだけ泣いたんだろう?泣いても涙が枯れることはなく、溢れ出て止まりませんでした。
ペットタクシーと料金
私は軽自動車で病院に行ったのですが、まさかあんなこと(犬が倒れた!痙攣と小刻みに激しい息。頭が真っ白に。【体験談】)になるとは思わず、何も用意していませんでした。
大型犬の愛犬をゆったりと連れて行きたかったから、ペットタクシーを使いました。
さすがペットタクシーです。車に毛布をたくさん引きつめて、愛犬の入った箱を丁寧に乗せて、部屋の中まで丁重に運んでくれました。
24時間対応のペットタクシーの料金
向こうは仕事なので、対応はさすがにバッチリでした。あんなときに、いちいち対応が悪くてイライラしたくないですから。
できるだけ安らかにおくってあげたかったのも、ペットタクシーを使った理由の1つです。
地方に住んでいるのですが24時間対応してくれ、遠くても緊急の時に駈けつけてくれるのは助かりますね。
距離はそうですね・・・30km以上はある距離で、4500円くらいでした。なんだか、このときは安く感じました。
補足
地域によっても価格が異なりますし、ガソリンの価格が高騰すれば改訂されるので、参考程度に考えてください。
今調べても、実際に利用するときに価格が大幅に変わる可能性もあります。
治療費と比べていたのかもしれません。あのときは価格のことは、ほとんど深く考える余裕なんてなかったですし。
普通のタクシーは、ペット禁止のタクシーが多いですし、交通機関でもペットを乗せられないと困りますからね。その点、ペット専用のタクシーは助かります。
私のように余裕がない状態で車を運転するのは危険ですし、車の運転ができない人やご年配の方は、愛犬が病気になった時に困るのでペットタクシーの利用はおすすめです。
愛犬が家族を支えてくれていた
ペットは口がしゃべれません。知能は人には遠く及ばないかもしれません。でも。。。
私と同じように、病院での治療で元気になり、必ず家に帰ってくることを信じて願っていた家族。
ところみんな、愛犬の変わり果てた姿に言葉を失くし、ただただ涙を流すしかありませんでした。こんなに辛いなんて、ワンちゃんが家にやって来たときは、考えもしませんでした。
祖父は、戦争経験もあり頑固で無口。祖母が亡くなった時も喪主をしっかり務めあげ、人前で泣くことなんてなかったのに、愛犬の死に直面して男泣きしていました。
それだけ愛犬が、我が家のみんなの心の支えてなっていたのを、いまになって分かりました。
祭壇を用意して、お経を読み線香とろうそくを絶やすことなく長い夜を迎えることになりました。
冷たくて長い夜そして辛い日
愛犬のすぐ横に布団をひいて、ずっと見ていました。ずっとずっと体をさすってあげました。
いつものようにただ寝ているだけのように見えるのに、暖かかった体が少しずつ冷たくなっていきました。
私の心と同じでとっても寒かったけど、暖房をつけるわけにいかなかったので、コートを着込み毛布をかぶり、一睡もできずに朝になりました。
愛犬を残し、出掛けないと・・・
夕方は、何カ月も前から決まっていた講演会の日でした。
こんな精神状態で、体中から気というすべてのものが無くなってしまっているのに、もちろん行く気持ちなんて起こるわけがありません。
講演会に参加するだけなら、断っていたかもしれませんが、今回は主催者側。
辛すぎましたが、この日のために集客をして、友達や知り合いも参加してくれることになっていました。
新規の方や遠方からみえる方の参加表明に、メールで対応してきて会場でお待ちする状態・・・それなのに私が行かないなんてできるわけがない。
きっと愛犬は、そんな状況も知ってたんだろうな。
自分が病院に入院したままじゃ心配で、何も手がつけられない私のことをわかっていたんだと思います。
ちゃんと講演会に行けるようにしてくれたんだという気がしてなりません。だから涙を拭き愛犬を母に任せて、出掛けました。
そして笑顔で対応してきました。何事もなかったかのように…
最後に
普段、タクシーを利用するとき30km以上も走って4500円という料金は、冷静に考えるとかなり安い。ペットタクシーは良心的だと感じました。
最後くらい・・・という気持ちこ込められているので料金はあまり気になりませんでした。
もっと他にもしてあげられなかったかな・・・と。
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釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。