シャコバサボテンの蕾がなかなか大きくならず、時にはつぼみがしぼんで落ちてしまうことがあります。こんな悩み、経験ありませんか?
せっかくの花を楽しみにしていたのに、つぼみがいつまでも膨らまない場合、もしかして病気のサインかもしれません。
今回は、その原因と対処法について詳しく解説します。
蕾が大きくならない原因
シャコバサボテンの蕾が大きくならない原因は以下の通りです。
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肥料不足または過剰
- 肥料の量が少なすぎるまたは多すぎると、蕾の発育に影響を与えることがあります。
- 根の問題、葉が分岐し過ぎ、未熟葉の問題は後述。
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水不足
- 土が乾燥しすぎると、蕾の成長が遅れることがあります。
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過湿
- 過度な水やりや排水不良が原因で根腐れを起こし、蕾が正常に成長しないことがあります。
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光不足
- 光の不足や直射日光の不足が蕾の成長に影響を与えることがあります。
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温度不適切
- 温度が高すぎる、または低すぎると、蕾が正常に成長しないことがあります。
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病気や害虫
- 病気や害虫の影響で蕾が正常に成長しないことがあります。葉や根に異常がないかチェックしましょう。
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栽培環境の変化
- 環境の急激な変化やストレスが蕾の成長を妨げることがあります。鉢を移動させたときに問題が発生しやすい。
これらの原因をチェックして、適切な対策を講じることで、シャコバサボテンの蕾の成長を促進することができます。
栄養不足と過多
シャコバサボテンが花を咲かせるのは、実をつけて子孫を残すためですが、これに栄養をかなり使います。しかし挿し芽をしてから期間が短いと、シャコバサボテン全体で栄養が不足しています。根や葉に栄養を蓄えているのですが、春~秋に十分に貯められなかった可能性大。全く肥料を与えていないと。不足している可能性大。
一方、やりすぎも要注意。
肥料は、IB化成(緩効性肥料)を1年に2回(3月、お盆過ぎ)で十分。肥料のやりすぎは病気の元。私は水耕栽培用の肥料を、1000倍に薄めたものを一ヶ月に1回程度、与えているだけでも年に2回、花が咲いてくれました。
根の問題を見逃すな:予防と対処法
シャコバサボテンは土の中で、根を広く深く張るタイプではありません。
(弱った根っこ。根の数も少ない)
その上、生育環境(温度や湿度、日照時間)が最適とは言えませんので、根がしっかりと根を増やせないケースもあります。
また挿し芽の株によっては、ばらつきがあるので、つぼみが大きくならない枝もでてきます。
このような場合、土をシャコバサボテン専用の土を使うと改善されます。適度な保湿と空気があると、根がしっかり広がるので根が強くなります。
もし自分で土をアレンジされている場合は、土を専用のものに変えましょう。
私は挿し芽の3年目、花が終わって桜が咲く前くらいに、鉢を1段階大きくして根の周りの土は無理して落としませんが、根が張っていないところは土を交換します。
分岐のし過ぎ
葉を分岐し過ぎると株が弱ります。
先ほどの根の強さと大きく関係しています。挿し芽から伸びた葉が、どんどん分岐していきますが、根の力が弱いのに分岐する数が多いと、やがてその株が破綻します。
具体的には、葉がしわしわになってひどい場合には枯れてしまいます。こんなときは、思い切って分岐の数を減らします。
分岐をたくさんすれば、確かにつぼみはたくさん付くようになりますが、栄養や水分を花に遅れないので大きくならず、最終的には落花します。
取り除いたしわしわの葉を、挿し芽にしてみることをおすすめします。しおれたシャコバサボテンも、水を与えてあげると元気に復活することがあります。
葉の一部が枯れたものは、復活は難しいので避けてくださいね。
未熟葉の問題
花を咲かせるまでに葉が十分に成長しないままつぼみをつけてしまうと、栄養や水分が足りずにつぼみが大きくならないです。
新芽がある程度の大きさになってからつぼみを付けるまでに、2ヶ月くらいの期間が欲しいですね。
もちろん若い赤っぽい葉でも花を咲かせられるのですが、それは根に十分に力があって、栄養や水分を花に送り込めるからです。
バランスが悪いと、途中でつぼみだけではなく、葉自体がしわしわになって、しおれて最後は枯れます。
水分不足については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:シャコバサボテンのつぼみが大きくならない
シャコバサボテンのつぼみが大きくならない場合の対策を以下にまとめました。
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根の問題
- 排水性の良い用土:使っている用土に、赤玉土や鹿沼土の中粒、パーライトイトなどを混ぜ、排水性を改善します。年1回、植え替え。
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葉が分岐し過ぎ
- 葉を分岐させ過ぎないように、剪定でカットして分岐を減らし負担を軽減します。
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未熟葉の問題
- 未熟葉を剪定:蕾は成熟した葉につけるように、剪定でカットします。
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水やりの見直し
- 適度な水やり: 土が乾燥しすぎるとつぼみが成長しないため、土が表面から乾いてきたら水をたっぷり与えましょう。ただし、過湿に注意し、根腐れを防ぐために排水性の良い土を使用します。
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光の管理
- 明るい場所に置く: シャコバサボテンは明るい間接光を好みます。直射日光を避けつつ、明るい場所で育てると蕾が正常に成長しやすいです。
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温度管理
- 適温を保つ: シャコバサボテンは温度に敏感です。昼間は20~25°C、夜間は15~20°Cを保つようにし、極端な温度変化を避けます。
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肥料の調整
- 適切な肥料を使用: 肥料は月に1回程度、成長期に与えると良いです。高窒素肥料を避け、リンとカリウムが豊富な肥料を選びましょう。肥料の過剰も根やつぼみに悪影響を与えるため、規定量を守ることが重要です。
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病気や害虫の対策
- 健康チェック: 病気や害虫が原因でつぼみが成長しないことがあります。葉や茎に異常がないかチェックし、見つけたら適切な治療を行います。ただし病気の判定は、初心者には難しい。写真を撮影するなどして、専門家に相談しましょう。
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環境の安定
- ストレスの軽減: 環境の変化やストレスがつぼみの成長を妨げることがあります。移動や大きな温度変化を避け、安定した環境で育てるようにしましょう。
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剪定の実施
- 不要な部分を剪定: 枯れた葉や弱った部分を剪定することで、植物全体の健康を保ち、つぼみに十分な栄養を行き渡らせることができます。
これらの対策を講じることで、シャコバサボテンのつぼみが正常に成長しやすくなります。
参考 シャコバサボテンの葉がしわしわ!復活する応急処置のやり方を紹介します♪
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。