ブルーベリーでの例。
園芸初心者の方も、接ぎ木をやる時代になってきました。YouTubeの影響だと思います。
接ぎ木は、暑さに弱い品種と収穫量が多い品種を上手く接ぎ木すれば、良い所取りをできる可能性もあります。
また限られたスペースで、1本の木に複数の品種を結実させることもできるので、別の味わいも楽しめます。
そこでブルーベリーを例にとり、次にの基本的なやり方について紹介していきます。
接ぎ木の基本
いろんなやり方がありますが、こちらの方法はとっても簡単。
まずはYouTubeの『園芸農家イシヅキちゃんねる』の【知らなきゃ損】ブルーベリープロ農家が接木苗の管理方法と接木しない理由を実演・解説の動画の5分14秒~を見てください。これを見ると、誰でも簡単に接ぎ木ができそうな気がしてきます。
いかがでしたか?
やり方自体はとても簡単。
- 接ぎ木は鉢植えされた品種Aと、品種Bの枝を用意します。
- 品種Aの接ぎたい枝の部分でカット。(後ほど、動画を紹介。)
- 次に品種Bの枝を図の様にカットします。1つまたは2つ芽がついている枝を短く切断。あとから動画のように切断してもOK。
- この2つを組みあわせて、ニューメデールという接ぎ木用のテープで固定します。
この専用のテープを使う目的は、風などで揺れて接合部分が外れないようにすることと、乾燥を防ぐため。
しかもニューメデールの特徴は、芽がでてくると自然とテープが破れてくれるので、後から取る必要がありません。普通のビニールテープを外すのを忘れていると、木に食い込んでしまうとやっかいです。
これで一連の作業は完了です。
文章で説明するとわかりにくいかもしれませんので、動画をご紹介します。
1本の木で複数の品種を接ぎ木する解説動画
この方法は、1本で複数の品種を植えられるので、接ぎ木をマスターすれば美味しさ2倍。大きな木ほど、効果が高いですね。
YouTube『sankitidon』さんの動画です。
下記は『福田俊』さんの動画。
完全に別の品種と置き換える場合の接ぎ木の動画解説
紹介する動画は、真夏に接ぎ木を実験された映像ですが、接ぎ木の方法の参考になる動画です。音声はなく文字だけの解説ですが、とても手慣れたプロの技は参考になります。
木が3本以上あるとき、1本だけは相性の為に残して、他の数本を気に入ったブルーベリーの木にしたいとき、普通は新しい苗を植えますが接ぎ木なら、いますぐにでも木を入れ替えることができます。
そのやり方をこちらの動画で解説されています。
注意点1
同じ種類でしか接ぎ木できません。ブルーベリーの品種に柿や桜は接ぐことができません。あくまでも親せき同士くらいのものしかできない。
注意点2
木と枝を接合させるのは、外側の形成層どうしが密着する必要があります。動画で大きな枝と小さな枝を接合させる時に、大枝の外側に接合しているので、動画で再確認しておいてくだいね。
接ぐときに、できるだけ接合面積を広くするために、斜めにカットしています。
これがくさび形になっています。このやり方は、枝が固いと加工が難しい。
大きい枝と小さい枝の場合は、外側にある形成層で細胞分裂が活発で栄養の受け渡しをしているので、ここをきっちり合わせないと、接合した木に栄養が運ばれずに枯れてしまいます。こちらも加工が難しい。
根っことつながっている木のことを台木、その台木に接ぎ木する枝を穂木と呼んでいます。下記の図の様に、外側の形成層をできるだけ合わせると、成功の確率が上がります。(気温や季節によっては、成功率が変動します。)
上記の穂木と台木が同じサイズなら、形成層がほぼ合うので成功率が高まります。
接木挿しとは?
接木挿しとは、接木と挿し木を組みあわせる方法で、いま話題のやり方です。
ブルーベリーの接ぎ木と挿し木を2つの記事で紹介してきましたが、2品種の枝を切断してそれを接ぎ木したものを挿し木するという、接木挿しという技もプロの間では普通に行われていて、とても興味深いです。
そのやり方が、動画にまとめられているのでご紹介します。
さらに成功率が高まったそうです。
ポイントは、直射日光に当てながら乾燥を防ぐことと、接木を行う時期でしょう。真夏にこれをやると、温度や水管理が難しく失敗しそう。
気温がこれから温かくなる時期に接木挿しをすると、梅雨がやってきて湿度も上がり更に成功率がアップしそうです。
湿度や気温が低いときは、接木挿しはホットキャップをかぶせて、水を循環されています。
まとめ:【基本】接ぎ木の仕方
今回はブルーベリーの品種ですが、接ぎ木の基本は他の果樹などにも応用ができます。
動画にもあるように、常識では接ぎ木しない季節にもチャレンジしてみるのも面白いかもしれませんね。
その場合は枝の1本だけにして様子を見るのが良いと思います。2本しかないのに、全部の木を切ってテストするのはリスクが多き過ぎます。
違いは接ぐ木の芽を1つではなく2~3個付けたりするくらいの違いなので、徐々に応用してみてください。野菜などもできると、家庭菜園の幅も広がります♪
>> 割り接ぎ・切り接ぎの方法
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。