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イチジクの株枯病!抵抗性台木にホワイトイスキア!

イチジクの鉢植え(結実)

ポイント

笑顔で指さし これ

  • 株枯病
  • ネコブセンチュウ

抵抗性のある台木(候補)について紹介しています。

イチジクの株枯病が発症するとほぼ枯れてしまい、周りの苗にも伝染して何も手を打たないと最悪全滅。それほど恐ろしい株枯病。初めてこの病気を発見したのが愛知県。

それ以降、様々な対策が検討され、株枯病にた抵抗性のある台木が開発され、今はプロの栽培農家等に、その抵抗性台木『キバルや励広台1号、励広台2号』が販売されています。残念なことに、台木単体の入手は個人では困難です。

個人で手に入れる方法は、唯一、接ぎ木苗での購入となります。

「その接ぎ木から台木を増やせば?」

台木は権利に守られているので違法に。勝手に挿し木で増やすことは、権利に抵触するので不可能。もし発覚したら捜査案件。おそらく見せしめとして、ニュースで大々的に報じられることになる未来が予想できます。くれぐれもご注意を。

それじゃ、個人はどうすれば良いのか?

手っ取り早いのは、接ぎ木苗を購入すること。ただし、価格は3倍以上~でしかも、欲しい品種の接ぎ木はなかなか見つからないのが現状です。入手性もコスパも最悪です。

そこで・・・

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株枯病抵抗性台木(個人用)

イチジク鉢植え

幸い様々な研究機関で、株枯病に抵抗性の台木の代用できそうな品種が調査。その結果、ホワイトイスキア、ブラックイスキアなどが株枯病の抵抗性台木として実用上問題ないレベルで使えることが分かりました。

「ホワイトイスキア」はこれまでの当所における試験で抵抗性をもつ台木品種「イスキアブラック」と同等以上の抵抗性を有する

引用元:岡山県ホームページ『平成26年度試験研究主要成果』

岡山県ホームページの検索窓で『ホワイトイスキア』を入れて検索すると下記のPDFが見つかります。

直URL:https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/444292_2985486_misc.pdf

こちらの情報も参考に。

参考 イチジク株枯病抵抗性台木「Ischia Black」の選抜

ホワイトイスキアかイスキアブラックのどちらかが入手できれば、台木として活用できます。最近は、イスキアブラックもホームセンターでみかけることもあるので、どちらかがあれば買いかも。

イチジク株枯病は、鉢栽培であれば仮に発生しても伝染する可能性は下がりますが、地植えの場合には台木に接ぎ木するのも検討しても良いと思います。また多品種接ぎする場合に、台木として株枯病に抵抗性がある台木を選定するのもあり。

疑問

私個人の考えとしては、趣味の園芸レベルのイチジク栽培では、めったに発症しない株枯病より、どこにでも存在しそうなネコブセンチュウの方が影響が大きいかと。ただし油断は禁物ですね。

※注 株枯病は、購入苗から持ち込まれる可能性あり。信頼できるところから購入するのが安心。

株枯病とは?

そもそも株枯病とは、どんな被害があるのか?

疑問を感じた女性

 地際部の主幹や主枝が侵され、病斑部の樹皮下は褐色に腐敗し木質部にまで褐変は及ぶ。病斑部より上部の新梢は先端の葉から萎凋し、次第に下葉まで黄化萎凋して、ついには枯死して落葉する。

引用元 病害虫図鑑 イチジク株枯病 – あいち病害虫情報 – 愛知県

【農業技術・経営情報】病害虫:イチジク株枯病の発生生態と防除対策 – 新潟県ホームページでは、発生経過などが画像入りで以下にまとめられています。

参考 https://www.pref.niigata.lg.jp/site/nogyo-navi/pests-ichijiku.html

かなり恐ろしい病気なのが分かりました。

ネコブセンチュウとは?

問題なのは株枯病は、ピンポイントで発生するので個人のご自宅のどこでも病気になる確率は少ないと推測しますが、ネコブセンチュウはどこにでも存在することです。

主に野菜や果樹、もちろん雑草の根に寄生してコブを作り、根が吸収した栄養を横取りして最悪、枯らしてしまいます。枯れなくとも、成長が著しく低下することも。

ネコブセンチュウ(サツマイモネコブセンチュウ)は、東北以南であれば庭にも畑にもおそらく河川の土手にも存在するようです。

例えばダンゴムシやナメクジくらい身近な存在。ただイチジクに被害を与えるほど、大量に増殖しているかどうかは、また別の話だと思います。

野菜等では、同じ種類の野菜を植え続ける連作すると、ネコブセンチュウの被害が出やすくなります。

実は・・・私の庭にもネコブセンチュウが大発生して、ミニトマトと中玉トマト、きゅうり、ゴーヤ、オクラ等に被害が発生しました。

詳しくは下記まで。

参考 ネコブセンチュウ対策は太陽熱消毒と農薬とマリーゴールドで徹底的に!

現時点で個人が入手できそうな、イチジクのネコブセンチュウに有効な接ぎ木の台木として、おすすめな品種はありません。

現時点では、噂レベル(私が研究論文にしっかりまとめられている情報を、まだ発見できないためこのような表現にしています)でいくつかの品種(ザ・キング、蓬莱柿(早生日本種)、またゼブラスイートも良いとの情報はあります。

参考 農林業総合試験場ウェブサイトより、『いちじくの品種別ネコブセンチュウ抵抗性』という資料の中に『蓬莱柿』が◎となっています。

参考岡山県ホームページより『イチジクは接ぎ木と挿し木が同時に行え(接ぎ挿し)』というPDFに、『ネコブセンチュウ抵抗性を有する「キング」』という記載あり。

参考 ネコブセンチュウに抵抗性あり?ゼブラスイートが抵抗性台木として使えるかもしれない話【イチジク・無花果】 : ひまチュンの機械ブログ

参考 入手容易なイチジクの抵抗性台木一覧【イチジク株枯病・ネコブセンチュウ耐性台木】 : ひまチュンの機械ブログ 

参考 かじつ畑 大発見? それとも・・

このような記載から、ネコブセンチュウの抵抗性のある台木候補に、ザ・キングを。株枯病には弱いですが、蓬莱柿(早生日本種)もありかも。

ゼブラスイートは、まだ未知数ですが、私が今一番試したい品種です。

まとめ:【イチジク】株枯病の抵抗性台木にホワイトイスキア

ホワイトイスキアは、小玉の果実で甘味が強く酸味が少ないイチジク。豊産性で春に挿し木しても、年内に果実をつけることもある結実しやすい。年内に食べられるかどうかは、また別ですが。食べても美味しいイチジク。皮が薄いので、皮ごと食べられます。

イチジクの鉢植え(結実)

樹勢も強いので、台木としても向いていると思います。株枯病の台木としても使えるのは、いい意味で予想外でした。見た目も可愛いので、観賞用としても素敵だと思います。

ただ実が小さく、食べ応えがちょっと・・・という感じ。鉢植えだとどうしても小さい実になるので、地植えに挑戦してみました(2023年秋に地植え)。

来年(2024年、やはり豊産性なので地植えしても結実してます)が楽しみ。イチジクは、摘果すると大きくなるのかな?

こちらの記事で鉢植えと地植えで実の大きさの違いがみられます。

参考 いちじくは鉢植えと地植えどっちがおすすめ?それぞれのメリット!

早くイチジクを大きくしたい方へ、ちょっと意外なやり方かも?

参考 挿し木したイチジクを年内に鉢植えで早く大きくする方法【桜香流】

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