園芸の万能用土とは?
様々な果樹やお花にも使える用土のこと。
昔から園芸の用土といえば、アノの2種類をブレンドすれば万能でしょうという土を、今も私は好んで使っています。ただし本当に万能な用土は存在しません。あくまでも使える植物の種類が圧倒的に多いという用土です。
ホームセンターなどで専用の培養土が販売されていますが、お値段がちょっと高め。もちろん性能は良いとは思いますし、何よりも手軽なので初めて園芸される方には最適だと思います。
以前は私も専用の培養土を使ってましたが、お財布事情が厳しいのでお安く収めようと考えました。
私が一番よく使う用土(ブレンドするとほぼ万能用土※注1になる。)は、昔は自分でみなさんブレンドされていたと思います。
※注1 ブルーベリーのような酸性用土で育つ植物には適しません。
万能用土はこれで決まり!
赤玉土7、腐葉土3の割合でブレンドされた用土。(割合は6:4や8:2で使うことも)。
これぞ万能用土!
私が好んで使う万能用土。ちなみに赤玉土は、サイズが主に3種類みかけますし、硬い赤玉土が硬質赤玉土として販売されていますが、私は安価なものを使っています。
- 赤玉土(大粒、中粒、小粒)。
通気性(排水性)・保水性・保肥力のバランスが良い。
大粒は鉢底石代わりに。 - 一般的には腐葉土(私はバーク堆肥を使うことも)。
配合は赤玉土7、腐葉土3の割合でブレンドします。
数年は植え替えしたくないなどの場合は、形が崩れにくい硬質タイプがおすすめ。
赤玉土7:腐葉土3または6:4の割合でもOK。これと似た配合に、園芸関連の書籍等の記載がありました。(『株式会社 主婦の友社 実がならないのはなぜ? 図解・家庭果樹の育て方、剪定のコツ』ではこれに加えて川砂を加えている)。
赤玉土を中粒だけにすると粒と粒の間の空間が多く、排水性が良すぎるので小粒等も混ぜて空間を狭くして保水性をアップさせます。
こちらの用土で、果樹はイチジク、いちご、ぶどう、みかん、レモン、野菜ではきゅうり、ゴーヤ、ブロッコリーなどを栽培しています。お花ではペチュニアを主に栽培。朝顔なども。
赤玉土+腐葉土で、ほとんどの果樹や野菜、お花等は栽培できると思います。
ブルーベリーは酸性用土が好みなので、鹿沼土と酸度無調整のピートモスを、それぞれ1:1に使うとベストな仕上がりに。
病害虫にどこまで効果があるか分かりませんが、場所や時間的な余裕があるとき限定ですが、腐葉土等は真夏の間、袋ごと日差しに当てて寝かせています。
アレンジ用土
赤玉土と腐葉土を中心に使っていますが、園芸に慣れてきたら鹿沼土やバーク堆肥、培養土なども使うと応用の幅が広がります。
- 赤玉土(小粒、たまに中粒も使う)
- 鹿沼土(中粒、小粒、細粒、または選別されていないもの)
通気性・保水性・排水性に優れるが、保肥力がかなり劣る。
若干、酸性。
細粒は挿し木に最適。
表面にマルチングみたいにして使い、水やりの目安になります。
中粒や小粒をブレンドしてもOK。
ブルーベリーは、鹿沼土とpH未調整のピートモスを1:1でブレンド。 - 腐葉土またはバーク堆肥(C/N比 炭素率 20%前後)など。
- 安い培養土
用土をたくさん使う場合に、こちらを混ぜます。
私の場合、現在は硬質の赤玉土や鹿沼土を使っていません。理由は1年で植え替えしているので問題を感じていないから。2年3年使うと、赤玉土などは潰れて排水性が悪くなり根腐れなどになるかもしれませんが、経験上は1年くらいなら問題ありませんでした。あくまでも『私の環境では』という前提。
そのほか、下記の配合も試しましたが良好な生育でした。粒サイズは中粒、小粒、あるいはブレンド。粒サイズは、あまり気にせずその時の家の在庫を見て変えています。
- 赤玉土5、鹿沼土2、腐葉土3 ← イチジクの鉢植えで良く使います。
- 安い培養土6、赤玉土2、腐葉土2 ← 野菜(きゅうり、ゴーヤ、オクラ等で良好でした)。
- 安い培養土6、赤玉土1、鹿沼土1、腐葉土2← 野菜
※上記の組み合わせは、排水性が良いので真夏の水やり注意。
- 赤玉土の代わりに鹿沼土を入れても、さほど違いは分かりませんでした。鹿沼土を表面に敷くと、水やりのタイミングが分かりやすくおすすめ。ただし肥料持ちは悪くなるので、液肥なども活用します。
- 赤玉土の大粒は、鉢底石代わりになります。
- この用土に元肥(マガンプK)や苦土石灰などを適量を配合すると初期成育が良くなります(酸性用土が好きな植物には入れません)。追肥は化成肥料8 8 8などを。適量とは、用土の量や植える植物による。
- 安い培養土は、木片、チップが多く排水性は良いけど、水持ちは悪そうで赤玉土や鹿沼土を入れています。ピートモスみたいに水をはじきやすいので、あらかじめ水でしっかり濡らしてから使う方が良いかも。保水性も欲しいなら、赤玉土の他に黒土をブレンドするとさらに水切れ対策になります。
園芸の万能用土まとめ
『赤玉土と腐葉土のブレンドした用土は、園芸の万能用土』と呼ばれるのも納得。大半の植物に使えて、バランスが良いのでおすすめ。
専用の培養土は、ちょっとお高いのがネック。
もし鉢植えで、真夏のに水切れしやすい場合には、黒土(ホームセンターで販売)を混ぜると、保水性が良くなります。また保肥力もアップ。ただし排水性は悪くなります。この辺りは、バランスです。イチジクなどは、水切れしやすいので黒土を赤玉土の代わりに2割くらい混ぜると良いかも。
万能用土に黒土や軽石などをプラスしたり、少し配合を変えたりすると、様々な植物に応用できます。基本の用土さえ押さえておけば、お財布にも優しくなります。その入り口が、この万能用土。慣れたらアレンジも楽しめます。
問題点としては、植える植物の種類が1種類しかなければ専用培養土1袋ですむので、置き場所には困らないですが、自分でブレンドするとスペースが必要になります。問題はそれくらいかな。
最初はあまり難しく考えすぎず、万能用土(基本用土)で試してみては?
釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。