「あなたが面接の練習を、一生懸命するほど落ちやすくなる」
「ふざけるな!それじゃ、やる意味がないじゃないか!」
就職試験で最後の関門が面接。失敗したくないため質問を予習、練習される方が大半でしょう。
しかし落ちる確率が増す人も。それを回避する方法もあります。詳しくみていくことにしましょう。
目次
質問を暗記すると個性が消える
面接の目的を、詳しく追求されたことはありますか?
人事の担当者は短時間で、ペーパーテストでは分からない、あなたの本質を知るために様々な角度から質問します。
ストレートに聞く場合もありますが、質問をずらすテクニックも多様されます。
- 仕事についての姿勢はどうか?
- 協調性はあるのか?
- 新しいことにチャレンジする意欲があるのか?
- 臨機応変に対応できるか?
- 壁にぶち当たっても、それを乗り越える強い意志があるのか?
- 上司や先輩に助言や注意されたとき、素直に聞く素養があるのか?
このようなことを知るため、あなたへの質問を様々に工夫。近年はそれすら、模範解答として暗記する人も。
「でも、それ、危ないよ」という指摘もされるようになりました。
面接試験の意味
勉強は問題の解き方、答えの導き方を暗記すれば正解できますが、面接でそれをするとあなたの個性が消え、担当者はあなたを見抜くことが難しくなります。
企業が面接試験をする理由は、あなたと企業の適正を見るためです。偏差値が高いとか、低いとか、そんなレベルで見ているわけではありません。
頭が良いだけなら東大生を採用すれば済むわけですが、実際には東大生も落ちます。
少々、不器用でも仕事はくり返しの作業が多いので、慣れれば問題なし。一定レベルの大学を卒業できるなら、はっきりいうと誰でも問題ない合格レベル。
問題は成績だけでは分からない、個性をチェックして企業が欲しい人材かを見極めます。
自己PRは個性を伝えるチャンス
自分の特性を正しく伝え、しっかり個性を査定してもらいます。
「そんなことをしたら、落ちるでしょう?」と言う方へ。
「あなたが企業に入る目的は?」
もし一流企業に入ることを目的化して入社すると、あなたはその後、どうなるでしょうか?
合格したときは、有名な企業に入社できると、家族や友人と喜びを分かち合ったため、後から自分にはブラックな環境だと感じても、無理して働こうとしてしまい、命の危険にもつながります。
辞められない理由は、人それぞれなのであえてここでは書きませんが、心当たりのある方は要注意。命まで犠牲にして、入る価値のある会社なんてあるとは思えません。
面接は医者と患者の関係に似ている
面接は医者と患者に似ています。
医者は検査をしますが、本人からの情報がないと間違った判断をする確率が増します。
病院嫌いの人は、自分の状態を良く見せようという方がいます。例えば頭が痛いのに、重症だと言われるのが怖いので、そのことを隠してしまう。
その結果、頭部のCTを撮影する選択肢を医師が選ぶことができず、結果的にくも膜下出血の兆しを見逃してしまい、後に患者は命を落とす。
自分を完全に隠して合格しても、良いことだとは限りません。
『企業側はあなたの演技力が優秀だったために、能力や性格などを見抜くことができず、入社後、みんなについていけず苦労した挙げ句・・・・悲劇が訪れる。』
というのを、事前に防ぐために、本当の自分を出すのも大切です。
真面目な性格の人は、無理をして会社に合わせようとするので、注意してください。苦しいと感じたら、信頼できる人にすぐ相談しましょう。
模擬面接は必須
模擬面接は重要です。
「あれ、質問内容を覚えるなと言ってませんでした?」
いえ、練習を手抜きするのは危険!
周りは練習をして、質問に対してよどみなく答えていきます。
質問者は、こちらを焦らせて本当の自分をださせようとしますが、練習不足の人は、ここでしくじる人がいます。
そこで大事になるのは平常心。
多く質問を勉強することで、とっさの質問にも臨機応変に対応できる、心のゆとりを得られるから練習は必須。
大切なのは質問を丸暗記するためではなく、自信をつけて120%の実力を発揮するため。
不安な人は自信がついてぐっすり眠れるくらい準備をすると、「あんなに練習したんだから、きっと大丈夫」。面接の当日も心が穏やかに、相手の質問を冷静に受け止めることができます。
中途半端に一夜漬け程度でやると、不安が先行して自分の悪いところばかり出てしまいます。大事なので繰り返します。面接で焦って、自分が伝えたいことを表現できないことを避けるために事前に準備します。
たくさん面接の練習をして、「こんなに準備したのだから大丈夫」という自信を付けるまでトコトンやりましょう。
企業が求める人材
面接で予想外の質問にも対応するためには、相手を知る必要があります。
具体的には質問する担当者の意図・本質が分かれば、面接に柔軟に対応できて有利となるでしょう。
面接は人物評価の場
- 素直な考え方をしているのか?
- クセのある個性で、人の意見を聞かないタイプなのか?
この判断だけでも、合否に大きな問題になります。
素直な人は、何にでも染まれるので企業も扱いやすい。しかし人の意見を聞かない人は、協調性に欠けるので、後々、トラブルの中心になりやすい。
もしも、あなたが人の意見をすぐ批判で返すタイプの人なら、仮に入社できたとしても相当に周りとトラブルになる可能性が高いでしょう。
我慢していたとしても、いずれどこかで爆発するかストレスで病気になるでしょう。
欲しい人材は、何事にも素直なタイプというのは、忘れないでください。
面接で準備したい話題
面接で準備しておきたいのは、エピソードの準備。
「あなたは、どんな人ですか?」漠然とした質問ですね。
しかしどうにでも取れる質問こそ、自己アピールのチャンス!
自分は素直な人間だとアピールするなら、
『アルバイトをしていて、自己流でやったら失敗。先輩に注意され教えてもらったことを実践したら上手くできて、先輩に褒められたら嬉しかった。』ことなどを、より具体的に手短にまとめておきます。
もちろんウソはだめです。すぐ見抜かれて結果は最悪に。
志望動機が通じない型破りな企業
ユニーク、型破りの企業もあります。
一般常識の面接ではないケースも。
例えば「あなたは先ほど、弊社を第一希望とおっしゃいましたが、もし受からなかったらどうされますか?」と、ズバッと質問されたら?
まさか、落ちる前提で聞かれないだろう・・・ということを聞いてきます。
あるいは、こんな質問をされたら、あなたなら何とこたえますか?
「上司が明らかに間違った指導をしたら、あなたならどうされますか?」
逆らうのか、従うのか、意見をいうのか・・・上司に対するあなたの姿勢を聞いています。もし、「従います」と答えたら、『私は長いものに巻かれる性格です』と、発言したことに。
直球ではなく、このようにずらして性格を聞いているのです。怖いですね。
私が面接で、こんなことを聞かれました。
「仕事は毎日、繰り返しの作業もあるので飽きますが、そうなったとき、あなたはどうしますか?」
つまり直球の質問に言い換えれば、「仕事はやっていればマンネリ化してくるが、あなたはボーッとしてますか?」と聞いています。
この質問も後から思い返すと、恐ろしい質問ですね。
そのとき私の答えは、
「飽きがきたら、新しいことに挑戦します」「いまの仕事を、より効率的にこなせるように改善します。そうすれば飽きはこないと考えます」と答えました。
その答えに満足されたようですが、もう少し言い方があったように思います。あなたなら、どう返しますか?
面接に関連する裏の恐ろしい話
ここまでは良心的な企業のケースでまとめました。
しかし世の中の企業は、基本的にブラック企業が大半だと考えた方が無難。どんなに良い会社でも、人によってはブラックな環境だと感じる人がいます
そして批判している多くの人が経営者や起業すると、やはり社員からブラック起業というレッテルを貼られてしまう会社になります。
それだけ真っ白な企業ないと考えた方がいいでしょう。
そう考えると面接で企業側の理念に合致した人材は、優秀で優れた人材ではなく、次のような学生を集めている可能性だってあります。
- 上司の命令に絶対服従する人材。
- 過酷な環境でも文句を言わず働く。
- お金のためなら何でもやる。
これを見て、怖くなりませんか?
個性でも能力でもない。人材を使い捨ての雑巾のようにしか考えていないとしたら?
「・・・・・」
まとめ
ある社長さんに「面接するとき、重要視しているのは何ですか?」と尋ねたら、
「覚悟があるか、どうかを確かめる」と言われていました。
つまり聞きたい本音はこちら。
- 弊社の業績が傾いたとき、会社を守るための覚悟はあるのか?
- あるいは、さっさと見切りをつけて逃げてしまうのか?
転職先を探す人なのか? - 業績が悪化したとき、自分に何ができるのかを考えるのか?
会社のために新製品を提案するのか?
腰掛け程度の人は、会社にとって役に立たない。そういう人は、最初から除外したいわけです。
「覚悟をもって生きている人は、面接の雰囲気が違う」と。
その社長さんは、笑いながら話されていましたが、その社長さんは腹が据わっている恐ろしく怖い人です。自分について来られる人材を求めているのが分かります。
面接は企業によって求める人材が異なるので、本命、第一希望の面接は、どんな企業なのか情報を入念に収集するようにします。
くれぐれも、あなたにとって真っ黒な会社は避けましょう。
(文 なお)
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釣りやレモン栽培などをきっかけにブログで発信。子供の頃から母親に教えてもらい野菜の栽培や挿し木などの方法も学ぶ。40坪ほどの畑を借りて100種類ほどの野菜を栽培していた経験も。現在は庭で趣味の園芸を楽しむ。